カゴ返却で消費者の声を可視化
今月より開始され膝を打った仕組みが「買い物カゴ投票」です。買い物カゴ投票は公益財団法人世界自然保護基金(WWF)ジャパンと公立大学法人滋賀県立大学によって、その有効性を検証する共同研究で、スーパーなどの小売店からの二者択一の設問に対して、消費者が買い物カゴを返却する際に、「YES」か「NO」のカゴ置き場にカゴを返却することで回答が行える仕組みとなっています。
例えば「節電のために、冷凍・冷蔵のショーケースに扉を付けてもいいですか?」など、店舗側から推進したい取り組みを問うことができ、消費者はそれらに対して簡単に「YES」か「NO」の意思表示ができ、積み上がるカゴの数で消費者の声を可視化することができます。
買い物中にタブレットや紙やペンを使ってのアンケートとなると億劫ですが、買い物カゴは利用したら必ず返却するものなので、その導線上で回答ができるならば参加しやすいですし、何より実際にその店舗を利用する消費者しか回答できないので、店舗側にとって本当に欲しい消費者の声を収集することができます。
大掛かりな仕掛けを必要とせず、普段店舗で使用しているツールで実施が可能。さらに買い物カゴ投票の実施にあたってWWFジャパンや滋賀県立大学の許可は必要なく、HP上に「実施マニュアル+ツール」も公開されているので、すぐに始めることができます。
10月1日よりコープ葛飾白鳥店で実証実験が開始された中、今後大手のイオン(8267・P)やライフ(ライフコーポレーション、8194・P)など、生活圏で買い物カゴ投票を目にする日は来るのか。小売店と消費者が相互理解を深め店舗をつくりあげる、新たな仕組みに注目しています。
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。