ここ数年で顕著に増加した仕事が、ライブ配信を活用した販売手法「ライブコマース」の司会進行です。ライブコマース市場は中国で2016年以降急速に成長、今年100兆円超えが予想され、日本でもコロナ禍をきっかけに多くの企業が参入しています。

その中でも頭角を現しているのがニトリ(ニトリHD、9843・P)のライブコマース「ニトリLIVE」です。家具・キッチン・収納・掃除用品などが配信内で紹介され、ライブを見ながらその場で商品を購入することができます。配信回数は平均週4回、多い週には5回行われる高頻度で、アーカイブも残されているので見逃すことがありません。

出演者は自社スタッフでオーディション後、研修期間を経てライブコマース専任のスタッフとなるとのこと。当然ながら商品に詳しく、サイズ感や使い方など消費者が配信に求める情報を的確に伝えてくれます。またライブコマースの醍醐味とも言える、コメントなどの視聴者とのリアルタイムなやり取りも活発で、ファンを獲得しつつ、視聴者からの質問に分かりやすく回答し売り上げにつなげています。配信動画は国内の通販サイトや店舗、海外向けの販促素材としても活用するなど、様々なチャネルで活用され、配信後の売り上げにも貢献しています。

視聴者数が上半期(4～9月)の6カ月間で前年同期比94.6%増の393万人と約2倍に伸長したニトリLIVE。いまだ発展途上とされるライブコマース国内市場において、今後どれだけの広がりを見せるのか、ライブコマースを発端とする売上高とともに注目しています。