昨今の混乱した報道に気がめいる中、朝の情報番組で目にしたKDDI(9433・P)のイベント「おもいでケータイ再起動」のVTRに心揺さぶられました。長年使用せず電源が入らなくなったフィーチャーフォン(ガラケー)を専用機器で再起動させ、希望者には保存されていた写真をプリントアウトしてくれるという無料イベント。au以外の端末にも対応してくれ、2016年7月の開始以来、全国で500回以上開催され、延べ2万人以上が参加しています。

番組では、亡き妻との写真に再会し涙する男性の姿が映し出され、思わずこちらも涙。その後の男性のうれしそうな表情に温かな感動が広がり、すっかり心が洗われました。イベントHPにも、大切なメールや、幼少期の子供の写真との再会など、感動的なストーリー「再起動されたおもいでエピソード」が多く掲載されており、私もクローゼットに眠る歴代のガラケーを再起動させ、亡き愛犬の写真や動画を取り出したい、と東京会場を予約しようとしましたが、5月までの枠は既に満席でした。

「消費者が諦めていることをKDDIのアセットで解決し、期待を超える価値を提供する」ことを目的にスタートした「おもいでケータイ再起動」。単なるデータ復旧という技術サービスにとどまらず、利用者にとって大切な思い出を未来へつなぐという血の通ったプロジェクトは、ブランド価値向上で知られるCM戦略に続く企業ブランディングの施策となり得るのか、期待しています。