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銘柄・相場情報2025年2月12日

ウィルG 成長回帰へ前進 重点領域が黒字転換

人材派遣のウィルグループ(6089・P)は戦略投資領域として注力する建設技術者領域が順調に拡大、売上収益の増加に寄与している。10日発表の今3月期第3四半期(3Q、4~12月)決算は売上収益1,053億5,300万円(前年同期比1.4%増)、営業利益17億9,200万円(同35.9%減)と減益が続いているものの、子会社売却や連結除外影響を除いた実質営業利益ベースでは同9.5%増と増益を確保した。

中期経営計画で「国内事業の再成長」を基本方針に掲げ、従来の有期雇用派遣を中心とした事業から、無期雇用の正社員派遣へと転換を進めている。特に力を入れているのが建設技術者領域の正社員派遣で、3Qは採用計画を前倒しで達成し、稼働人数が積み上がった。また、契約単価交渉も順調に進捗し、黒字転換を達成。需要の低迷が続くコールセンターアウトソーシング領域や海外事業を補う格好となった。

通期予想については、従来の売上収益1,404億円(前期比1.6%増)、営業利益22億9,000万円(同49.4%減)を据え置いた。海外事業は若干進捗が遅れ気味なものの、国内では正社員派遣と外国人雇用拡大の推進による粗利率の向上も見られ、来期以降の成長軌道への回帰に期待が高まる。(SS)