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銘柄・相場情報2022年3月17日

企業研究 業績堅調・中小企業のITインフラを支える老舗 ディ・アイ・システム(4421)

【企業理念】「無限の夢」を創造する

社名はDreams Infinity systemに由来。デジタル(D)インフォメーション(I)ではなく、かつて米国で人種差別撤廃を訴えたキング牧師による有名なセリフ「I have a dream」に感銘を受けたものだ。We have dreams、私たちには夢がある。無限の夢、これをコンピューターテクノロジーを通じて創造し、社会に貢献する組織体であり続ける――そんな願いを込めた。

創業は業界では古く1997年11月5日。友人3人と私のパソコン1台だけでソフトウエア開発を目的にスタートした会社が、いまや社員約620人、外部のパートナーまで含めると730~750人ほどがディ・アイ・システムという看板の下で一緒に仕事をしている。

【事業内容】システム「一括」対応で発注者コスト低減

当社は独立系の情報サービス会社であり、具体的には、①業務用のアプリケーションの設計・開発、②ITインフラシステムの設計・構築および運用保守、③新入社員または中堅技術者向けIT教育サービスを手掛けている。つまり、①クライアント企業の要望に応じて顧客管理、人材育成、在庫管理、人事管理、経理などのあらゆる業務をシステム化して、②これらで発生したデータをネットワーク上でやりとりできるようにする、いまどきの言葉だと「DX(デジタルトランスフォーメーション)化する」が当社のメーンの事業だ。さらに③これらを運用できる人間を「育てる」までを、クライアント企業から依頼を受けて対応している。

これら3事業を当社1社だけで完結できる体制を、創業からわずか5年のうちにカタチにしたこと、これが当社の特徴を物語っている。3事業それぞれを手掛ける会社は多いのだが、分断して発注がされるために各社の情報共有はスムーズではなく、結果、余分なコストが発生しがち。当社のようにワンストップ対応が可能な会社は、誰もが知っている大手には、あるにはあるのだが、ここに発注できるのもごく一部の大手企業に限られているのが現状だ。コストが莫大なのと、そもそもエンジニア不足のため受注ができないのだ。

【中期計画】売り上げ100億&IR積極化で「株価最大化」

現在の売り上げは①②を合わせたシステムインテグレーション事業が95%、③教育サービス事業は5%ほど。しかし昨今はアマゾンとマイクロソフトの世界2強が提供するクラウドという環境の中に自分たちのシステムを乗せていかなければ生き残れない、そんなDX化の波がこれまでITとは無縁だと思われていた業界の中にまで急速に押し寄せてきており、当社の教育サービス事業のニーズがさらに高まっていくことは間違いない。今年1月には6つ目の拠点となる福岡サテライトオフィスを開設して、これに対応していく。

クライアントに恵まれ、従業員の平均年齢が29.8歳と活気もある当社は、これまで業績をしっかり積み上げてきた(図)。近い将来に「1,500人超・売り上げ100億円」まで持っていけると確信している。しかしながら株価がさえない。例えば配当を平均といわれる利回り25~30%に近づけるなど投資家の皆さまへのアピールを工夫していきたい。

※本稿は2022年3月8日に福岡市内で開催された個人投資家向け会社説明会におけるディ・アイ・システム長田光博代表取締役会長の講演内容からポイントを抜粋したものです。