フリー(4478)が12月17日、マザーズに新規上場する。
スモールビジネス(従業員数1,000名以下の法人)のバックオフィスを効率化するクラウドERP(統合基幹業務)サービスの開発・提供を行っている。
主要サービスは「クラウド会計ソフトfreee」と「人事労務freee」。クラウド会計は銀行口座やクレジットカードとの連携、請求書発行から入金管理、各種稟議や支払依頼など日々行われる経理の上流工程との統合により、経理作業に掛かる時間を大幅に削減。人事労務は従業員が入力した個人情報・勤怠情報から給与計算や年末調整、労務の諸手続きを自動化する。このほか会社設立や開業時に必要な書類を作成する「会社設立freee」や「開業freee」、税務申告書作成の「申告freee」など、スモールビジネスの起業からIPO(新規上場)までを一気通貫でサポートする。
サービスはサブスクリプション(継続課金)方式で提供。サブスクリプションの売上高は全体の90%超を占める。累計利用事業所数100万のうち、有料課金事業所数は約16万。複数の企業同士が非排他的に提携するオープン・エコシステムを構築しており、業務カテゴリーごとに必要な他社ソフトウエアを検索し、freeeと連携させることができる「freeeアプリストア」を今年1月にリリースした。
研究開発・広告宣伝の先行投下により、業績は2012年7月の創業以来、赤字を継続。
概要
●事業内容=スモールビジネス向けクラウドERPサービスの提供
●本社=東京都品川区西五反田2-8-1
●代表者=佐々木大輔代表取締役CEO
●設立=2012年7月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=4,663万9,891株(上場時)
●筆頭株主=佐々木大輔(上場前24.9%)
●公募株式数=543万5,200株
●売出株式数=1,204万1,100株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が108万9,700株)
●仮条件=12月2日に決定
●ブックビル期間=12月3日から6日まで
●引受証券=三菱UFJモルガン・スタンレー(主幹事)、大和、メリルリンチ日本、SBI、野村、みずほ、岩井コスモ、東洋、楽天、いちよし、エース、ちばぎん、東海東京、松井、丸三、水戸
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2018.6 | 2,419 | ▲3,399 | ▲92.88 | ― |
2019.6 | 4,516 | ▲2,850 | ▲68.27 | ― |
2020.6(予) | 6,941 | ▲3,127 | ▲76.10 | ― |
※単位100万円、1株利益は円 | ||||
▲は赤字 2018.6は単体 |