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概況/米国市場2024年10月31日

10月30日のNYダウは続落。ナスダックは5日ぶりに反落。AMDの下落が影響

10月30日のNYダウは続落。
10月のADP全米雇用報告で、民間部門の雇用者数は23万3千人増で、市場予想の11万4千人増を上回った。
ハリケーンの襲来やボーイングのストライキによる悪影響が警戒されていたが、教育・医療サービス、貿易・運輸の分野で雇用が増えた。
7~9月期のGDPは前期比年率2.8%増で、市場予想の3.0%増を下回ったが、FRBが物価の目安として注目しているコア個人消費支出(PCE)価格指数は2.2%上昇と、4~6月期の2.8%上昇から鈍化した。ただし、市場予想の2.1%上昇は上回った。

これらの経済指標により、米国経済のソフトランディング期待から、NYダウは前半に224ドル高となる場面もあった。
しかし、半導体のAMDが大幅安となった影響で他の半導体株も売られ、NYダウなど主要3指数は下落した。

AMDは10~12月期の売上高見通しがアナリスト予想を下回った。AI向け半導体の販売ペースが一部の強気の予想に比べて緩慢と受け止められた。
AMDの下落を受けて、クアルコムも売られた。

コンピューター・サーバー製造のスーパー・マイクロ・コンピューターは、会計事務所のアーンスト・アンド・ヤング(EY)が監査役を辞任したことで急落した。辞任した理由を「最近知るところになった情報により、経営陣と監査委員会の説明をもはや信頼できなくなったため辞任する」と書簡で通達した。

製薬会社のイーライリリーは肥満症治療薬の販売が予想を下回り、通期の業績見通しを下方修正したことで売られた。

一方、ソーシャルメディアのレディットは7~9月期の売上高がアナリスト予想を上回ったことで買われ、クレジットカードのビザはクロスボーダー決済が増加し、7~9月期の利益がアナリスト予想を上回ったことが好感された。

NYダウ工業平均は前日比91ドル(0.22%)安の42,141ドル。ナスダック総合指数は前日比104ポイント(0.56%)安の18,607。S&P500指数は前日比19ポイント(0.33%)安の5,813。

NYダウ採用銘柄はIBM、インテル、ナイキなどが売られ、ビザやアメリカン・エキスプレス、メルクなどは買われた。上昇は12銘柄、下落は18銘柄。

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