8月14日の米国株式市場はNYダウは続伸、ナスダックは保ち合い
7月の消費者物価指数が前年同月比2.9%上昇と、6月の3.0%上昇と市場予想の3.0%上昇を下回った。2021年3月以来、約3年半ぶりの3%割れとなった。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア物価指数は前年同月比3.2%上昇と6月の3.3%上昇から鈍化し、市場予想の3.2%上昇と一致した。
前日の卸売物価に続き消費者物価もインフレ圧力の低下を示したため、株式は買われ、NYダウは2週間ぶりに4万ドルを回復。
ポテトチップスの「プリングルズ」を販売している菓子メーカーのケラノバは、チョコレートの「M&M’s」や「スニッカーズ」を手掛けるマースが買収することで合意したため、買われた。
ホームセンターのホームデポは通期予想を下方修正したが、高い金利により消費者の需要が圧迫されたことが理由だった。
だが、インフレ率の低下により、FRBの利下げが期待されているため、今後の消費者の購入意欲の改善が期待され、ホームデポの株価は上昇した。
ナスダックは保ち合いだった。テスラが反落し、グーグルの持ち株会社がアルファベットが売られたことでも上値を抑制した。
司法省は4年前に、グーグルが開発者やメーカー側に巨額の契約料を支払い、自社の検索サービスを初期設定とさせたと指摘し、反トラスト法に違反した疑いで提訴した。
この裁判で、ワシントンの連邦地裁は8月5日に、「グーグルは独占企業だという結論に達した」として訴えを認める判決を出した。
これを受けて、司法省はグーグルに分割を求めることを検討している報じられたため、アルファベットは下落した。
NYダウ工業平均は前日比242ドル(0.61%)高の40,008ドル。ナスダック総合指数は前日比4ポイント(0.03%)高の17,192。S&P500指数は前日比20ポイント(0.38%)高の5,455。
NYダウ採用銘柄はアメリカン・エキスプレス、ホームデポ、トラベラーズなどが買われ、インテルやメルク、キャタピラーなどが売られた。上昇は23銘柄、下落は6銘柄。