グラッドキューブ(9561)が9月28日、グロースに新規上場する。
「データ×解析の力でSaaS企業として世界中のプラットフォームとなる」を経営ビジョンに掲げ、SaaS、マーケティングソリューション、SPAIAの3事業を手掛けている。
SaaS事業は自社開発したウェブ解析ツール「SiTest」で、サイトの解析から改善まで一気通貫で実施。顧客のサイトを訪れたユーザーがどこを閲覧、クリックしているか可視化するヒートマップを提供する。また、ユーザー行動が蓄積されたデータを検証して仮説を立て、管理画面からA/Bテストなどを実施できる。専門的知識を持たないユーザーでも即時にテスト用のサイトを作成できることが特徴。このほか、ショッピングカートや入力フォームの最適化、AI搭載の自動レポート機能など、サイトの最適化に必要な機能を備えている。
マーケティングソリューション事業はネット上の包括的なマーケティング支援を展開。人材不足や専門的知識を持たない顧客企業に、現状分析、戦略立案、効果的な出稿媒体選定、コンテンツ制作、実行、効果測定までワンストップで実施。広告効果を報告するレポートなどを提供している。中小企業や個人事業主には低額プランを提供しており、幅広い企業を対象としている。顧客に「SiTest」を提供するパッケージ販売につなげており、クロスセル比率については2022年6月末で34.3%に上る。
SPAIA事業はAIの機械学習を使用したスポーツメディアプラットフォーム「SPAIA」を運営している。プロ野球の一球速報や編集部が取材した記事を掲載。さらに、サブスクリプション型サービスとして、SPAIA競馬も実施。有料でAI競馬予想や詳細な競馬データなどを提供し、売り上げが拡大しているため、特に注力している。
国内のネット広告市場やネット競馬の売り上げは拡大傾向にあり、引き続きデジタルマーケティングを中心とした顧客支援、自社開発のAIを活用したサービス開発を基に、成長を目指していく。
22年12月期の業績は売上高15億100万円(前期比23.5%増)、営業利益4億8,100万円(同64.9%増)を計画している。(HS)
概要
●事業内容=自社開発のSiTestを用いたウェブサイト解析サービス等のSaaS事業、インターネット広告の代理店業務及びスポーツデータAI解析のSPAIA事業
●本社=大阪市中央区瓦町2-4-7
●代表者=金島弘樹代表取締役CEO
●設立=2007年1月
●上場前資本金=8,549万4,000円
●発行済み株式数=788万1,000株(上場時)
●筆頭株主=ゴールドアイランド(上場前49.22%)
●公募株式数=45万株
●売出株式数=83万株(ほかにオーバーアロットメントで19万2,000株)
●仮条件=9月7日に決定
●ブックビル期間=9月9日から15日まで
●引受証券=大和(主幹事)、SBI、楽天、みずほ、野村、松井、岩井コスモ、岡三、あかつき、極東
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2020.12 | 882 | 126 | 11.62 | ― |
2021.12 | 1,215 | 298 | 27.18 | ― |
2022.12(予) | 1,501 | 479 | 41.43 | ― |
※単位100万円、1株利益は円 |