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コラム2022年10月21日

【本日のマーケット】10月21日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

10月21日(金)のマーケット                                                                   

10月20日の米国株式市場は続落。週間の失業保険申請件数が21万4千件と市場予想の23万件を下回り、9月の中古住宅販売戸数は年率換算で前月比1.5%減の471万戸と8カ月連続の減少となったが、市場予想の470万戸とほぼ一致した。米国株の主要3指数は序盤に反発したが、フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁の発言で、長期金利が上昇し、米国株は後半は小幅安となった。フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は、インフレ抑制が進んでいないことを踏まえると、フェデラル・ファンド金利の誘導目標は現在の3~3.25%から、年内に4%を大きく超える水準に引き上げられるとの見方を示した。計測装置と医療機器のメーカーのダナハーは好決算だったが、バイオプロセスの見通しが警戒され売られた。IBMは7~9月期決算で売上高がアナリスト予想を上回ったことで買われた。NYダウは前日比90ドル(0.30%)安の30,333ドル。ナスダックではテスラは7~9月期決算で売上高がアナリスト予想に届かなかったため下落した。一方、ネットフリックスはドイツ銀行、JPモルガン、KGI証券が投資判断を引き上げたことで買われ、半導体製造装置のラムリサーチは7~9月期の好決算で上昇した。NASDAQ総合指数は前日比65ポイント(0.61%)安の10,614。S&P500指数は前日比29ポイント(0.80%)安の3,665。

米国株の続落を受けて日経平均も続落。プライム市場ではインバウンド関連が安く、JR東海が新幹線利用はコロナ前の75%まで回復と発表したが、株価は先行して買われていた分、利益確保の売りに押され下落。ワクチン関連の塩野義と明治HDも安い。対して、米ラムリサーチの上昇で半導体関連は上昇。ディスコは第3四半期の出荷予想が四半期最高を好感。Wスコープは仏アルテオ社と電池用セパレータの工場建設調印で急騰。物価高の中、回転すしは家族で安価に食べられるという見方からスシロー運営のF&Lとくら寿司が買われた。

スタンダード市場では、SEHDが自社株買いの発表で買われ、ガーラは新ゲームへの期待が寄せられた。Eインフィニティは信用取引規制が解除されたことで急騰した。さくらKCSは上期上方修正で朝方一時ストップ高となったが、伸び悩んだ。新生銀行は反落し、クルーズが安い。

グロース市場では、サンバイオが外傷性脳損傷治療薬の今期中の承認取得は無いとの判断を発表し急落した。PBシステムズが反落し、霞ヶ関キャピタルは続落。バンクオブイノベとビリングシステムは大幅続伸。体育会系人材の就職支援のスポーツフィールドは上方修正でストップ高。

日足チャート上では、週の前半は上値を試しに行き、19日(水)には1ヵ月ぶりに200日移動平均線も回復する場面も見られた。しかしながら上値は重く、週末にかけては続落となり、2万7,000円の大台を割り込んでの大引けとなった。ここから一段上を目指すには、次の材料がほしいところ。週足では長い上ヒゲを伴う実体線の短い陽線。26週移動平均線(2万7,258円)に頭を抑えられた格好。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。円安が続いています。ドル円相場は今週末、とうとう1ドル=150円に乗せました。

株式市場が円安を喜んでいたのはずいぶんと以前のことのように思えてきます。今はそのようなムードはほとんど感じられません。

マクロ経済的にはドルが150円に乗せると、原油価格が80ドルから100ドルに上昇した場合、日本の経常黒字は前年度の12兆円から来年度は1兆円~3兆円に縮小します。これが原油が120ドルになると経常赤字に転落します。そうなれば一段の円安も避けられません。

物価の上昇も次第に強まっています。日経ナウキャストが算出した「日次物価指数」で飲料・食品価格をはじくと1991年7月以来の高い伸びだそうで、日本もいよいよ物価上昇が加速しています。

現在のような物価上昇をしのぐには、それに見合った賃上げが欠かせません。岸田政権の掲げる「人への投資」が成功するかどうかは、社会の広い範囲で賃上げが進むかどうかにかかっています。来年の春闘は非常に大きな意味を持つことになります。社会構造が大きく変化しつつあります。

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注目記事 Pick up
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【「自社株買い候補」銘柄を探る
日本証券新聞10月24日(月)紙面1面TOP記事掲載 

24日から本格化 決算発表の“もう1つの注目点”

週末の様子見気分強い展開。そして、見送り要因は「週末」だけではない。週明け24日から決算発表が本格化してくるためだ。東証開示の発表スケジュールを見ると、24~28日の週の発表は「319社」。前の週の11社から激増するとはいえ、31日からの週の「615社」、さらに翌週の「1,588社」と比べれば、まだほんの序盤戦ということになりそうだが、実際には、週明けからいきなり日本電産と中外製薬が登場。26日のキヤノン、オムロン、27日のアドテスト、ファナック、信越化学、28日のデンソー、キーエンスなど時価総額上位の主力企業の発表がズラリと並ぶ。

20日の米国市場でも、AT&T、ラムリサーチが急伸する一方でテスラは急落と、決算発表を巡って悲喜こもごもの展開が繰り広げられた。

増額修正候補の好決算期待株などについて、19日付本紙でも取り上げたが、決算発表については、実際のところフタを開けてみるまでは分からない面が強い。そこで、ここでは決算発表の“もう1つの注目点”として、自社株買い発表候補銘柄を紹介したい。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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10月14日(金)☆[概況/大引け] 

続落。インバウンド関連は売られたが、半導体関連が買われ、電気自動車向け電池用セパレータのWスコープは急騰

大引けの日経平均は116円安の2万6,890円、TOPIXは13ポイント安の1,881ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は351、下落銘柄数は1,422。出来高は10億2,666万株、売買代金は2兆5,950億円。
米国株続落を受けて、日経平均も続落となった。

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