12月6日(火)のマーケット
12月5日の米国株式市場は下落。11月のISM非製造業景況指数が56.5と10月の54.4から上昇した。市場予想では53.3に低下すると見ていたため、金利が上昇した。ウォール・ストリート・ジャーナルが、FRBは賃金の上昇を受けて、利上げペースは減速するものの来年も利上げを継続する可能性を伝えたことで、米国株は下げ幅を拡大した。NY証券取引所ではセールスフォースやスノーフレーク、バンク・オブ・アメリカが売られた。NYダウは前日比482ドル(1.40%)安の33,947ドル。ナスダックではテスラやアマゾンが安い。NASDAQ総合指数は前日比221ポイント(1.93%)安の11,239。S&P500指数は前日比72ポイント(1.79%)安の3,998。
米国金融引き締め長期化観測で米国株は下落したが、ドル高円安を受けて日経平均は小幅続伸。プライム市場では、レーザーテックが4日続伸、ファーストリテが続伸、NRIは売却価格決定で今後の自社株取得予定が意識された。米金利上昇で保険と銀行が高い。中国で不動産対策やコロナ規制緩和による鋼材市況上昇を契機に鉄鋼株は続伸。一方、ソフトバンクGはJPモルガンによる投資判断引き下げで売られた。エーザイやメルカリ、SHIFT、エムスリーが安い。
スタンダード市場では、住石HDが反落し、タカトリは続落。出前館も反落した。JエスコムはBSPグループとの業務提携で2日連続ストップ高。マツモトは上期の営業赤字幅縮小見通しを発表しストップ高となった。南海プライウッドは業績上方修正で買われた。マミヤOPが反発。
グロース市場では、ANYCOLORとバンクオブイノベ、直近IPOのウェルプレイドが大幅続落。ピアズはPortと資本業務提携でストップ高。ACSLはレベル4対応ドローンの第一種型式認証申請で急騰。サスメドは厚労省が19日に不眠障害治療用アプリを審議で高い。
チャート上では、寄付き安値の陽線。5日移動平均線(2万7,935円)に頭を抑えられた格好。SQを控え2万8,000円を回復できるか、注目される。
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注目記事 Pick up
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【中国“脱ゼロコロナ”って本当!?】
日本証券新聞12月7日(水)紙面1面TOP記事掲載
ニッセイ基礎研究所 三尾幸吉郎上席研究員に聞く
米国株急落に抗して、6日の日経平均は安寄り後、続伸歩調に転じた。背景にあるのが、中国の新型コロナウイルス対応の防疫措置(ゼロコロナ政策)緩和への期待感だ。5日の中国関連一斉高に続いて、この日も朝方から建機、商社などの堅調が目立ち、「当座、中国関連株に注目」(大和証券・木野内栄治氏)との声が生じている。香港市場では、ハンセン指数が10月末安値から5日の戻り高値まで32.9%高となり、この間2~3倍高に買われる銘柄も相次いだが、どこかでハシゴを外されることはないのか。有数の中国ウォッチャーであるニッセイ基礎研究所の三尾幸吉郎上席研究員(写真)に話を聞いた。
――足元での中国のコロナ感染状況などは。
「4万人を超えていた11月27日をピークに減少に転じ、5日現在で2万8,000人程度だ。ゼロコロナ政策に対する抗議行動も、ひとまず収束に向かっている。コロナ対策のヘッドである孫春蘭副首相などトップ層からオミクロン株の弱毒化を指摘する発言も伝えられるなど政策転換への動きが強まっており、実際に、PCR検査による陰性証明提示義務などにも徐々に緩和が進んでいる。ただし、感染者数が減ってきた要因には、PCR検査減少で無症状患者が把握しづらくなったことも一部含まれよう」
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今日の市況概況
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12月6日(火)☆[概況/大引け]
小幅続伸。レーザーテックとファーストリテ、野村総研は高いが、グロース株は軟調
大引けの日経平均は65円高の2万7,885円、TOPIXは2ポイント高の1,950ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は723、下落銘柄数は1,044。出来高は10億1,622万株、売買代金は2兆5,865億円。
米国でISM非製造業景況指数が上昇したことや、ウォール・ストリート・ジャーナルが今月のFOMC後に公表される2023年の政策金利見通しについて、多くの委員の予想が9月会合の4.5~5.0%から4.75~5.25%に高まる可能性があると報じたため、5日の米国株は下落した。
だが、米国金融引き締め長期化観測でドルが買われ、円安に傾いたため日経平均は小幅続伸となった。
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