12月7日(水)のマーケット
12月6日の米国株式市場は続落。ゴールドマン・サックスの最高経営責任者(CEO)が「困難な時期が待ち受けていると考えておかなければならない」、「一部事業の縮小という形になる可能性もある」と語った。JPモルガン・チェースのCEOは「軽度から重度のリセッション(景気後退)を引き起こす可能性は十分にある」と発言した。これらの金融株が売られ、景気悪化懸念でNY原油先物が3日続落となったためシェブロンなどの石油株も下落した。NYダウは前日比350ドル(1.03%)安の33,596ドル。ナスダックは3日続落となった。フェイスブックの親会社のメタ・プラットフォームズは、ウォール・ストリート・ジャーナルの報道で売られた。欧州連合(EU)の個人情報保護当局は米メタ・プラットフォームズに対し、オンライン上での行動を基に商品やコンテンツを提案する「パーソナライズ広告」の表示に同意するようユーザーに強要すべきではないとの判断を下したと報じた。NASDAQ総合指数は前日比225ポイント(2.00%)安の11,014。S&P500指数は前日比57ポイント(1.44%)安の3,941。
日経平均は反落となったが、東証プライム市場全体では上昇銘柄数の方が多く、TOPIXは小幅な下げ。米アップルが自動運転開発計画を縮小と報じられた影響で、プライム市場では、レーザーテックや東京エレク、新光電工、イビデンなどの半導体関連は下落し、日経平均の足を引っ張った。一方、国際航空運送協会が23年の世界の航空会社は4年ぶりに黒字化と予想したため、空運や航空機関連の東邦チタニウムや川重が高い。銀行株が買われ、Wスコープ急反発。
スタンダード市場では、住石HDが井村氏の買い増し判明で急反発。アパレルECのクルーズが大幅続伸となり、エルアイイーエイチは訴訟損失引当金の戻入による特別利益計上で大幅高。一方、Jエスコムと東洋合成は利食い売りに押された。SpeeeはSBI証券が格下げし下落。
グロース市場では、TKPがシェアオフィス事業を売却し、貸会議室に特化することで上昇。CANBASとリプロセルは年初来高値。アイパートナーズはオリックス銀行の遺言代用信託を取扱開始でストップ高。不眠治療アプリのサスメドは続伸。リボミックとAimingは安い。
チャート上では、上ヒゲが長く実体線の短い陽線。5日移動平均線(2万7,879円)が25日移動平均線(2万7,898円)を下抜けてデッドクロスが示現。メジャーSQ前で上値の重さが色濃くなった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
注目記事 Pick up
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ファンド継続買い銘柄に注目】
日本証券新聞12月8日(木)紙面1面TOP記事掲載
連日の「井村氏買い増し」による住石HD急騰がヒントに
週末9日に先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出日。そして来週には、13日の米国消費者物価指数(CPI)発表と13~14日FOMC(米連邦公開市場委員会)を控え、様子見気分漂う東京市場。大幅続落の米国市場と比べて底堅い動きとはいえ、主力株は総じて手掛けづらく、物色内容も中小型株など個別シフトを強めている。今週に入って高値銘柄数も急減しているが、そうしたなか、再び最高値を払った住石HD(1514・S)の動きが一部で関心を集めている。
5日付本紙で触れた通り、元芸人の著名個人投資家、井村俊哉氏の大量保有報告書提出を受けた人気化で、直前の1日終値256円から4営業日で69.5%高まで買われた。低位株とはいえ、9日の出来高は全市場で3位となっている。
ここまで買われる要因となったのは、1日引け後の大量保有報告書(7.65%保有)提出が単発にとどまらず、5日には9.87%、6日には、さらに12.71%への買い増しを伝える変更報告書を連日提出しているためだ。
・・・続きは紙面・Digital版で!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
今日の市況概況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
12月7日(水)☆[概況/大引け]
アップルの自動運転開発計画縮小で半導体関連が下落。国際航空運送協会の見通しで航空関連は高い。政府のスタートアップ育成計画で銀行が上昇
大引けの日経平均は199円安の2万7,686円、TOPIXは1ポイント安の1,948ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,049、下落銘柄数は686。出来高は10億4,570万株、売買代金は2兆6,361億円。
日経平均は反落となったが、東証プライム市場全体では上昇銘柄数の方が多く、TOPIXは小幅な下げにとどまった。
詳しくはコチラ