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コラム2022年12月15日

【本日のマーケット】12月15日(木)

12月15(木)のマーケット                                                                   

12月14日の米国株式市場は反落。FOMCは0.5%の利上げを発表し、4回連続での利上げ幅の0.75%から縮小した。誘導目標は4.25%~4.5%。FOMCメンバーによる2023年末の政策金利予測の中央値は9月のFOMC時点では4.625%だったが、今回は5.125%に引き上げられた。これまでの市場では来年の政策金利の最終到達点(=ターミナルレート)を4.9%前後を予想していたため、NYダウは一時404ドル安となった。その後、パウエルFRB議長が会見で「サービスのインフレ期待が迅速に下向くことはなく、一段の利上げ必要で、これが金利のピークを引き上げた理由」と述べたが、「迅速に利上げしてきたため、利上げペースを緩やかにすることが適切」と発言したため下げ幅を縮めた。NY証券取引所ではバンク・オブ・アメリカやアクセンチュアが売られ、医薬品のイーライリリーとファイザーが買われた。NYダウは前日比142ドル(0.42%)安の33,966ドル。ナスダックではアップルとテスラ、エヌビディアが売られ、アストラゼネカとTモバイルUSが上昇。NASDAQ総合指数は前日比85ポイント(0.76%)安の11,170。S&P500指数は前日比24ポイント(0.61%)安の3,995。

FOMCメンバーによる23年末の政策金利予測が市場予想を上回ったため米国株が反落。日経平均は安寄りしたが、来年の日本の成長率は先進国トップの見通しとなったため買いが入った。だが、前日終値水準では頭打ちとなり、来週はクリスマス休暇の増加で閑散相場になることが警戒され、その後はジリ安。プライム市場では、レーザーテックやキーエンス、SHIFTなどのグロース株が売られた。一方、海運は堅調で防衛関連の三菱重工が年初来高値。ユーグレナが高い。

スタンダード市場では、住石HDと八千代工業が大幅続伸。山王は第1四半期好決算でストップ高。アエリアは子会社のサイバードが開発に参画しているサッカー・マネジメントゲームの「BCF23」が新規調達を実施したことで買われた。タカトリやユニバーサル、アルメディオは安い。

グロース市場では、マーケティング分析サービスのMacbeePとDX化支援のINTLOOPが好決算を受けストップ高。マイクロ波化学は大幅続伸。一方、AI関連のpluszeroは今期予想が物足りないという見方でストップ安。ビジョナルも決算が物足りず大幅安。

チャート上では、長い上ヒゲを伴う陽線。上値は抑えられたが、終値で2万8000円台を維持しており、12月1日以来、2週間ぶりにパラボリックが陽転となった。

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NISA大幅拡充 「個人の時代」へ
日本証券新聞12月16日(金)紙面1面TOP記事掲載

“需給分析のスペシャリスト”鈴木誠一氏に聞く

懸案の米国金融イベントも大過なく通過。年末の着地点や来年の展開にも思いを馳せる段階に入ってきたが、来年の需給の“台風の目”と言えば、個人投資家動向だろう。このところ売り越しが続いたものの、直近発表の11月第5週は6週ぶりの買い越し。年内はNISA(少額投資非課税制度)口座での駆け込み買いが想定されるほか、近く正式発表されるNISA大幅からの強力な追い風となる。昨年の個人は10年ぶりの買い越し、かつ「TOPIX上昇年の買い越しは1983年以降では初」として話題を呼んだが、このまま行けば今年も2年連続買い越しとなりそう。そして来たる2023年も、自社株買いなどと並ぶ需給の主役の一角を占めそうなムードだ。

15日の「会社四季報」発売に先駆けて、株主データの集計を行った東海東京調査センターの鈴木誠一チーフエクイティマーケットアナリスト(写真)は14日付レポートで個人保有比率の上昇した銘柄を紹介していた。例えば、商船三井(9104・P)は3月末の25.69%から9月末46.31%へ、日本郵船(9101・P)も29.14%から45.20%へと衝撃的とも言える急上昇を示した。

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今日の市況概況
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12月15日(木)☆[概況/大引け]

安寄り後に戻したが、前日終値水準で跳ね返された。グロース株は売られ、海運と防衛関連は高い

大引けの日経平均は104円安の2万8,051円、TOPIXは3ポイント安の1,973ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は908、下落銘柄数は826。出来高は9億1,376万株、売買代金は2兆2,437億円。
米国FOMCメンバーが適切と考える政策金利予測分布図(ドットプロット)は、2023年末に5.1%台と、9月のFOMC時点の4.6%台から引き上げられ、市場が想定する23年の政策金利の到達点(4.9%前後)を上回り、一部で期待された来年中の利下げ期待が後退した。
米国株が反落したため、日経平均も安寄りしたが、寄り後は下げ幅を縮め、一時前日終値水準に戻した場面もあった。

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