2月16日(木)のマーケット
2月15日の米国株式市場でNYダウは続落となっていたが、取引終了にかけて反発した。1月の小売売上高が前月比3%増加し、市場予想の1.8%増を上回り、2月のNY連銀製造業景気指数はマイナス5.8だったが、市場予想のマイナス19よりも改善した。そのため、FRBによる利上げ継続観測が意識され、米国株は下落して始まった。だが、景気後退に対する不安が薄れたため、ナスダックは序盤に切り返し、S&P500は終盤に上昇に転じ、NYダウは取引終了にかけて反発した。NYダウは前日比38ドル(0.11%)高の34,128ドル。ナスダックは3日続伸。民泊仲介サイトのエアビーアンドビーは2022年12月期決算が黒字となったことや1~3月期の見通しがアナリスト予想を上回ったことで買われた。広告データ企業のトレード・デスクは自社株買いの発表で急騰。NASDAQ総合指数は前日比110ポイント(0.92%)高の12,070。S&P500指数は前日比11ポイント(0.28%)高の4,147。
日経平均は反発し、TOPIXは昨年11月28日以来の2000ポイントを回復。米国でリセッション(景気後退)に陥ることなく、高い物価と強い雇用統計の組み合わせが継続するという「ノーランディング」への期待がにわかに高まり、プライム市場ではトヨタや日産など自動車株が買われた。任天堂はサウジの政府系ファンドが保有株比率を引き上げたことが話題に。T&Gニーズはいちよし経済研究所がフェアバリューを高めた。メガバンクは足踏みとなった。
スタンダード市場では、電算が業績上方修正でストップ高となり、MITは中期経営計画を発表しストップ高。東邦金属は核融合科学研究所と黒鉛とモリブデン合金の接合を可能とする新技術の共同研究を行うことで2日連続ストップ高。APHDは既存店売上高を好感。スーパーバッグは反落。
グロース市場では、CANBASがストップ高となり、マイクロアドは14日の好決算に続き、16日に地方自治体に特化したマーケティングプロダクト「まちあげ」の提供開始と発表したため2日連続ストップ高。サスメドは不眠障害アプリを厚労省が承認したため好材料出尽くしで下落。
チャート上では、5日ぶりの陽線。傾きが上向きとなっている5日移動平均線(2万7,578円)を回復し、底堅さを見せた。
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注目記事 Pick up
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【インバウンド、順調に回復 1月は150万人】
日本証券新聞2月17日(金)紙面1面TOP記事掲載
年間3兆円の消費 中国復活なら「神薬」関連にも恩恵
インバウンド関連株に対する関心が高まりそうだ。日本政府観光局(JNTO)が15日に発表した1月の訪日外国人数は149万7,300人とコロナ前の2019年1月に比べ55.7%の水準まで回復してきた。JNTOによると例年1月は欧米市場を中心に閑散期にあたるものの、旧正月などの影響もあり、東アジア市場からの訪日外客数が100万人を超えた。米国やカナダなど北米からの訪日も回復しており、22年12月の137万人と比較しても10万人を上回る増加となった。
訪日外国人の回復に伴いインバウンド消費の回復に期待が高まる。22年10~12月期の訪日外国人旅行消費額は19年同期間の49%水準の5,952億円まで回復(訪日外国人数の水準は38%)しており、23年は年間で2,000万人、3兆円規模への回復を読む声もある。
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今日の市況概況
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2月16日(木)☆[概況/大引け]
米国ノーランディング論を受けて、自動車株物色。TOPIX2,000ポイント回復
大引けの日経平均は194円高の2万7,696円、TOPIXは13ポイント高の2,001ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,291、下落銘柄数は479。出来高は11億4,174万株、売買代金は2兆6,373億円。
日経平均は反発し、TOPIXは昨年11月28日以来の2,000ポイント回復となった。
米国でリセッション(景気後退)に陥ることなく、高い物価と強い雇用統計の組み合わせが継続するという「ノーランディング」への期待がにわかに高まり、東京市場では米国売上依存度の高いトヨタや日産、SUBARU(7270)など自動車株と住友ゴムなどのタイヤ株が買われた。
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