トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)が4月4日、グロースに新規上場する。

電子マネーをはじめ、クレジット、QR・バーコード決済、ハウスプリペイドなど様々なキャッシュレス決済ソリューションを提供。決済サービスをクラウド化し、1台の端末で複数の決済手段に対応できる「クラウド(シンクライアント)型電子決済」を国内で初めて商用化した企業でもある。今年1月末現在で接続されている決済端末台数は約80万台、1,000社以上の加盟店に導入されている。

収益源は、決済端末販売売上、開発売上、センター利用料、登録設定料、QR・バーコード精算料の5つ。事業は主に大型加盟店向けのダイレクト営業による「POSレジ直結型」と、中小加盟店向けの「CCT(クレジットカード端末)接続型」の2つに大別できる。大型加盟店独自のニーズに対応する大規模開発が必要となる前者は、技術力と運用体制を強みに様々な業種で導入を獲得。一方、後者は株主であるクレジットカード会社との協力・連携体制を構築し、面的拡大を図っている。

新たな取り組みとして、2020年4月に次世代自社端末を活用したマルチ決済サービス「nextore」をローンチ。従来の大型加盟店中心だった顧客基盤に加え、中小規模以下のロングテールの開拓を進めている。また、「地方交通マネーのクラウド化」など公共プロジェクト推進を強化しているほか、一定規模以上の加盟店に対しては流通ソリューション領域全体に視野を広げ、決済と親和性の高いPOSのクラウド化とIoT化も進めている。(SS)

●事業内容=電子マネーを中心としたキャッシュレス決済サービスやそれに伴う決済端末の販売、関連する開発など
●本社=東京都中央区日本橋2-11-2
●代表者=大高敦代表取締役社長
●設立=2008年3月
●上場前資本金=35億5,334万円
●発行済み株式数=3,687万2,500株(上場時)
●筆頭株主=三菱商事(上場前34.03%)
●公募株式数=597万1,700株
●売出株式数=537万9,500株(ほかにオーバーアロットメントで170万2,600株)
●仮条件=3月15日に決定
●ブックビル期間=3月16日から23日まで
●引受証券=野村(主幹事)、三菱UFJモルガン・スタンレー、SMBC日興、東海東京、SBI、楽天、松井、岩井コスモ