トライアルHD(5882)が4月12日、グロースに新規上場する。
純粋持ち株会社で24社の子会社、3社の関連会社がある。事業は九州をはじめ全国に展開するディスカウントストア「TRIAL」を手掛ける流通小売事業と、スマートショッピングカートやAIカメラなどのIoTデバイスを提供するリテールAI事業。リアルな店舗運営とデータを軸に流通小売り業界を改革するリテールテックを一体で行うのが強み。
「TRIAL」は全国に274店舗あり、地方都市ではフルラインのメガセンター、郊外には生活必需品をそろえたスーパーセンター、都市部には食品中心のsmart、小型店と立地に応じて4種類のフォーマットがある。プライベートブランド商品など食品を中心に豊富な品ぞろえ。30年に及ぶノウハウで、効率的な仕入れと徹底したコスト管理を確立。自社開発のPC―POSシステムやデータベースエンジンで顧客データを蓄積、データに基づく施策を実施しているほか、スマートショッピングカート、AIカメラなどテクノロジーを活用した独自のビジネスモデルを展開。テクノロジーを活用しながら流通小売業界の「ムダ・ムラ・ムリ」の解消を目指している。
リテールAI事業はスマートショッピングカート、AIカメラ、データ分析プラットフォームなどを開発。スマートショッピングカートは自社店舗のみならず、他社にも提供している。
2023年6月期の業績は売上高6,658億2,600万円(前期比11.4%増)、営業利益128億8,600万円(同7%増)を見込んでいる。(HS)
概要
●事業内容=小売り、物流、金融・決済、リテールテックなど各事業を中心とした企業グループの企画・管理・運営(純粋持ち株会社)
●本社=福岡市東区多の津1-12-2
●代表者=亀田晃一代表取締役社長
●設立=2015年9月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=1億2,149万400株(上場時)
●筆頭株主=株式会社ティー・エイチ・シー(上場前66.38%)
●公募株式数=2,380万株
●売出株式数=185万5,600株(ほかにオーバーアロットメントで384万8,300株)
●仮条件=3月26日に決定
●ブックビル期間=3月27日から31日まで
●引受証券=大和、三菱UFJモルガン・スタンレー(共同主幹事)、野村、みずほ、SBI、FFG
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2021.6 | 157,384 | 3,051 | 18.98 | ― |
2022.6 | 597,653 | 12,687 | 73.46 | ― |
2023.6(予) | 665,826 | 13,475 | 78.52 | 15 |
※単位100万円、1株利益・配当は円。決算期変更のため、21年6月期は21年3月21日~6月30日まで |