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IPO2023年4月4日

IPO社長会見 アイビス 広告とサブスク、収益の2本柱へ

アイビス(9343)が3月23日、グロース市場に上場した。スマートフォンでイラストを描くことができるモバイルペイントアプリ『ibisPaint(アイビスペイント)』を展開。上場2日目の24日に公開価格比2.9倍の2,121円で初値を形成し、その後ストップ高(2,621円)に弾んだ。上場当日の記者会見で神谷栄治代表取締役社長=写真=が語った内容のポイントは次の通り。

国内有数の大規模アクティブユーザー……主力のモバイル事業(アイビスペイント)の売上高の内訳は、アプリ内広告の売り上げが80.4%、サブスクリプションが9.2%、売り切り型が10%と広告メインのビジネスとなっている。無料ユーザーが非常に多く、月間アクティブユーザーは4,080万人となっており、国内アプリで2位と、トップのLINEに次いでかなり大規模なアクティブユーザーを持っている。売り切り型の販売の数が2.1万件で、サブスクリプションの会員数が6万6,000人。累計ダウンロード数がここ2、3年で急増していることに加え、サブスクリプションの有料会員数もどんどん成長の角度が伸びてきている。

メインは海外展開……無料でほぼフル機能、ユーザーの描いた作品を投稿する投稿サイト機能、Z世代に人気といった点が特徴。中高生などがデジタル画を始める時のアプリとして弊社を選んでもらえている。そして海外の比率が高いということで、累計ダウンロード数の92%、売上高では73.4%が海外と、海外の進出がうまくいっている。5、6年ぐらい前からいろいろトライアンドエラーを経て、うまくいくパターンを見つけた。現状、広告を打てば打つほど売り上げが伸びるという状況にある。

マネタイズ強化……ソリューション事業は安定収益源として引き続き今まで通りの形で伸ばしていく。アイビスペイントはとにかくアクティブユーザーを増やすというフェーズを進めてきたが、今期に関しても海外の展開をさらに進めていく。今後はより高機能、よりプロ志向といったところの機能を追加しつつ、そのあたりをサブスクリプション会員向けの機能のような形で、直接的な課金でのマネタイズの方も積算していきたい。

新たな収益源、Windows版投入……当社の強みとしては、競合のアプリの多くが有料という中で、とにかくアクティブユーザーが多いところ。まず世界中にMAXまでユーザー数を広げて、その中の一部の人が契約してくれるだけでもそれなりに売り上げが上がると考えている。“無料からサブスクへの転換”を今後力を入れていく。また、去年6月にはWindows版を出した。スマホ版のユーザーがパソコンに移行した際、これまでは行き先がなく100%他社(競合)への流出となっていた。初版については、受け皿的にまずできたというところ。こちらも高機能化、プロ向けの機能を追加していき、今後パソコン界隈においてもシェアを広げていきたい。(SS)

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