4月20日(木)のマーケット
4月19日の米国株式市場でNYダウは小幅続落。決算発表の最中であり、様子見姿勢となった。医療保険のユナイテッドヘルスは通期の1株利益予想レンジを上方修正したが、中央値がアナリスト予想を下回ったことで売られた。反面、医薬品のアボット・ラボラトリーズは1~3月期決算が減益だったが、アナリスト予想を上回ったことで買われた。NYダウは前日比79ドル(0.23%)安の33,897ドル。ナスダックはもみ合いが継続。内視鏡手術支援ロボット「ダ・ビンチ・サージカル・システム」を手掛けているインテュイティブ・サージカルは好決算で大幅高となった。一方、動画配信のネットフリックスは、3月末の会員数が2億3,250万人となり、昨年12月末と比較して175万人の増加にとどまった事で売られた。昨年12月末は9月末と比べて766万人増えていたため、増加幅の鈍化がマイナス視された。NASDAQ総合指数は前日比3ポイント(0.03%)高の12,157。S&P500指数は前日比0.3ポイント(0.01%)安の4,154。
ASMLの受注減少の連想で半導体製造装置メーカーが売られたため、日経平均は取引開始直後に164円安となったが、岸田首相が「経済界サミット(B7)」で日本への投資を拡大させるためのアクションプランを月内に示すと挨拶したため持ち直した。半導体関連にも押し目買い。3月訪日外客数の回復を受け百貨店が高い。こども家庭庁が小規模保育施設の対象年齢拡大でポピンズが急騰。NOKは株主還元拡大で人気。商社は利食い売りで下落。
スタンダード市場では、直近新規公開株のエキサイトが買われた。サイバーステップが大幅高。ダイワ通信はAI顔認証送迎用バス置き去り防止安全装置の訪問取り付けでヤマト運輸と業務委託契約を結び、ストップ高。AbalanceとEインフィニティは続落。万世電機は大幅反落。
グロース市場では、量子ドットレーザーのQDレーザが再び買われストップ高。ウェルスナビはロボアドバイザーの預かり資産が8000億円を突破で高い。TrueDは小売業向け顧客ロイヤリティ向上ソリューションを発表しストップ高。ispaceとジェノバは下落した。
チャート上では上下に短いヒゲを伴う陽線。安寄りからの上昇で、再び5日移動平均線(2万8,586円)を回復したが、RSIが96と天井圏を示しており、一旦の調整も考えられる場面。
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注目記事 Pick up
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【決算で注目 PBR1倍割れ銘柄】
日本証券新聞4月21日(金)紙面1面TOP記事掲載
東証の改革に金融庁も援軍、企業の対応が問われる
日経平均は連日で小動きにとどまった。週末23日に5つの衆参補欠選挙、そして来週には、新体制で初の日銀会合と3月期決算発表本格化を控えた“嵐の前の静けさ”といった感じだろうか。特に決算発表。年後半の欧米景気失速懸念がくすぶるなかでの今年度見通しもさることながら、例年になく株主還元策などへの関心が高まっている。東証が企業価値創造経営を唱え、PBR1倍割れ企業への“改善要請”を行ったことが背景だ。
推進役は東証だけではない。19日には金融庁主催の有識者会議でも上場企業の低PBRを問題視する意見が相次ぎ、「コーポレートガバナンス改革の実質化に向けたアクションプログラム案」なども提示された(関連記事)。PBR1倍割れ企業などは対応を求められており、その最初の意思表明の機会が今回の決算発表というわけだ。
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今日の市況概況
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4月20日(木)☆[概況/大引け]
ASMLの影響で寄り付きは売られたが、岸田首相の新アクションプランの意向で小幅高に持ち直した
大引けの日経平均は50円高の2万8,657円、TOPIXは0.6ポイント安の2,039ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,027、下落銘柄数は703。出来高は9億2,255万株、売買代金は2兆2,428億円。
オランダの半導体製造装置メーカーのASMLは1~3月期の受注が前年同期比4割減だったため、連想でレーザーテックや東京エレクトロンなどの半導体検査装置や製造装置のメーカーは売られた。
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