6月12日(月)のマーケット
6月9日の米国株式市場でNYダウは小幅だが4日続伸。13日~14日のFOMC(連邦公開市場委員会)を前に様子見が強かったが、ハイテク株への買いが続き、セールスフォースやオラクルが高い。カーバナは利食い売りで反落した。NYダウは前日比43ドル(0.13%)高の33,876ドル。ナスダックも小幅続伸。テスラが11日続伸。GMが製造販売する電気自動車も2024年からテスラの急速充電器を利用するようになることで、テスラの売上高は2030年までの推定30億ドル(約4,200億円)押し上げることになりそうだと報じられた。ネットフリックスは5月23日にパスワード共有ができなくなることを顧客に伝えてからの4日間で、1日平均7万人余りの新規加入者を獲得し、その前の60日間の平均の2倍となったと報じられたことで買われた。NASDAQ総合指数は前日比20ポイント(0.16%)高の13,259。S&P500指数は前日比4ポイント(0.11%)高の4,298。
日経平均は解散総選挙への思惑もあり、一時3万2500円乗せとなったが、後場は上げ幅を縮めた。ソシオネクストが人気継続。エーザイは米国の承認勧告で高寄り後に上げ幅を縮めた。三菱重工はシティグループによる投資判断引き上げで反発。ベステラはTBSの「がっちりマンデー」で球形ガスタンクの解体工法が紹介されストップ高。一方、海運大手3社が売られ、東電が安い。OLCはJPモルガンによる投資判断引き下げで下落した。マースグループは第三者割当による新株予約権を発表し急落した。
スタンダード市場では、AI関連のPKSHAが大幅高。ユークスは第1四半期が営業減益だが、上期予想を上回ったことでストップ高。政府が13日に「こども未来戦略方針」を閣議決定する予定で、幼児活動研が高い。GMBが反落し、インスペックは今期減益予想が失望された。
グロース市場では、AI関連のブレインズがストップ高で、TDSEは大幅続伸。人工ダイヤ関連のEDPは大幅続伸。Macbeeは業績観測報道で急騰。フューチャーリンクがストップ高。アスカネットは今期減益減配予想で、日本スキー場開発は通期予想据え置きで売られた。
チャート上では、上下にヒゲを伴う十字足に近い陽線。ギャップアップとなり、買いの勢いの強さが継続。今週は主要国中央銀行の大イベントが控えているだけに、様子見姿勢が強まることも想定される。
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注目記事 Pick up
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【風力強める“解散風”と相場の行方】
日本証券新聞6月13日(火)紙面1面TOP記事掲載
「解散前日→投票前日」日経平均17連勝中
週明け12日の東京市場ではTOPIXが6日の年初来高値(終値ベース)を上回り、大きく出遅れてきたマザーズ指数も2月9日高値を更新。前週の波乱局面を乗り越えて良好な地合いを保っているが、背景の1つに「衆院解散総選挙接近」思惑も指摘される。
今月21日の通常国会会期末に向けての解散接近説自体はかねて取り沙汰されてきた。4月23日の衆参補選自民「4勝1敗」で急浮上、岸田文雄首相長男スキャンダルで沈静化といった経緯をたどってきたが、前週、13日に「異次元の少子化対策」に関する首相会見開催と伝わると、席上で解散の示唆が得られるのではないかとの観測が一気に高まった格好。さらに、11日付読売新聞の「岸田派の閣僚経験者は5日、事務所をすぐに借りるように地元へ指示を出した」との記述も思惑に拍車を掛けた。議員心理として、いったん“解散風”が強まりだすと首相でも止められないというのがよく知られた永田町関係者の相場観だ。
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今日の市況概況
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6月12日(月)☆[概況/大引け]
解散総選挙への思惑で続伸。ソシオネクストの人気継続。海運は下落
大引けの日経平均は168円高の3万2,434円、TOPIXは14ポイント高の2,238ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,441、下落銘柄数は336。出来高は11億6,233万株、売買代金は3兆422億円。
政府は13日に「こども未来戦略方針」を閣議決定し、16日には「骨太の方針」を閣議決定するが、これらの発表に合わせて衆議院の解散総選挙を表明するのではないかという憶測があり、週明けの日経平均は続伸となった。
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