6月14日(水)のマーケット
6月13日の米国株式市場でNYダウは6日続伸。5月の消費者物価指数が前年同月比4.0%上昇し、4月の4.9%上昇から鈍化したため、FOMCでの利上げ見送り観測が強化された。AI関連のシースリー・エーアイが大幅高となった。中国人民銀行が短期金利と常設貸出制度金利を引き下げたことや、中国政府が不動産や内需を支えるために広範囲にわたる景気刺激パッケージを検討していると報じられたことでキャタピラーが買われた。NYダウは前日比145ドル(0.43%)高の34,212ドル。ナスダックは4日続伸となった。テスラは13日続伸。米国の利上げ見送り観測と中国の景気刺激策への期待が支えとなった。AIブームで大手ハイテク企業や新興企業がAI技術に多額の資金を投じているため、AI 開発等で利⽤されるGPUでシェア80%程度を握っているエヌビディアはこうした投資の恩恵を受け、時価総額が1兆ドルを超えた。NASDAQ総合指数は前日比111ポイント(0.83%)高の13,573。S&P500指数は前日比30ポイント(0.69%)高の4,369。
16日に内閣不信任案なら首相は「即日解散」検討と報じられ、日経平均は一段高。ソフトバンクGやトヨタ、三菱UFJが買われ、中国の利下げ期待と景気刺激策期待で、鉄鋼と非鉄と商社、建機も高い。インバウンド関連のJALも上昇。M&Aキャピタルは野村証券による投資判断引き上げが好感された。一方、ソシオネクストやアドバンテスト、SCREENなどの半導体関連は反落した。エーザイは続落。美容家電のヤーマンは新年度も中国減収想定で下落。
スタンダード市場では、プライム市場の重工3社の上昇を受け名村造船が高い。日本山村硝子は経常利益予想を上方修正しストップ高。ビジョナリーは東証が監理銘柄(確認中)を解除したことで買われた。宇宙関連として前日ストップ高の大日光エンジは反落。マツモトとアピリッツは大幅安。
日経平均に投資家の関心が奪われているため、グロース市場は小幅安。AIinsideは利食い売り。スマレジは今期の伸び率鈍化予想で急落し、サーキュレーションは業績下方修正で大幅安。ビジョナルは好決算で上昇。インフォネットは2日連続ストップ高。
チャート上では、上下にヒゲを伴う陽線。連日のギャップアップとなり、地合いの強さを再確認する格好となった。ボリンジャーバンドのプラス2シグマ(3万3341円)も上抜いて大引けを迎えた。
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注目記事 Pick up
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【J-REIT、条件次第で2,200ポイントも】
日本証券新聞6月15日(木)紙面1面TOP記事掲載
東海東京 中村貴司シニアストラテジスト 割安感と金融緩和継続追い風
国内経済の正常化進展と割安なバリュエーションでJ-REITは底堅く、条件が整えば東証REIT指数は2,200ポイントも――。東海東京調査センターの中村貴司シニアストラテジストは2023~24年のREITの見通しについて基本的にポジティブな見方を示した。ただ、秋以降に米国経済が深刻な不況に陥るなど、外部環境の悪材料によっては1,400ポイントまで下がることもあり得るとしている。
J-REITのバリュエーション指標のうち、NAV(ネット・アセット・バリュー)倍率は1倍割れが続いており、コロナ前の19年後半には1.3倍近かったのに比べると過熱感はない。予想分配金利回りは4%程度で若干の上値余地があり、イールドスプレッドも3.5%程度と米国など海外に比べて割安水準になっている。
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今日の市況概況
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6月14日(水)☆[概況/大引け]
内閣不信任決議案が16日に提出されれば衆院解散検討との報道で一段高。トヨタやソフトバンクG、商社が高い
大引けの日経平均は483円高の3万3,502円、TOPIXは29ポイント高の2,294ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,195、下落銘柄数は579。出来高は16億4,811万株、売買代金は4兆7,554億円。
フジテレビが、岸田首相は、内閣不信任決議案が16日に提出されれば、その日のうちに解散を表明することを検討していることがわかったと報じたため、後場の日経平均は一段高となった。
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