6月19日（月）のマーケット 
6月16日の米国株式市場は反落。FRBのウォラー理事が「インフレ低下に向け、おそらくもう少し引き締める必要があるだろう」と述べ、リッチモンド連銀のバーキン総裁は「インフレ率が鈍化しない場合は一段の利上げを実施に前向きだ」と発言した。19日が奴隷解放記念日の「ジューンティース」の祝日となるため、3連休を控えた手仕舞い売りにより、ナスダックは7日ぶりに反落した。NY証券取引所ではユナイテッドヘルスが反落し、ウォルマートやオキシデンシャル・ペトロリウムが売られた。NYダウは前日比108ドル(0.32％)安の34,299ドル。ナスダックでは、マイクロソフト(ナスダック上場でNYダウ採用)やAMDが売られた。こうした中、ロボット掃除機｢ルンバ｣を製造販売しているアイロボットは、アマゾンがアイロボットを買収することを英競争当局が承認したため急騰した。EUの競争法当局は7月6日までに買収認可の是非を決定し、米連邦取引委員会(FTC)も審査中。NASDAQ総合指数は前日比93ポイント(0.68％)安の13,689。S＆P500指数は前日比16ポイント(0.37％)安の4,409。
日経平均は後場急落した。米利上げ長期化リスクから香港株が一本調子の下げとなったことが影響した。レーザーテックはモルガン・スタンレーが新規に弱気判断を発表したことで売られ、他の半導体製造装置・検査装置株もツレ安した。ソフトバンクＧとトヨタや非鉄株も安い。一方、三井住友はモルガン・スタンレーが目標株価を引き上げた。ニデックは「空飛ぶクルマ」の部品事業参入で買われ、スクエニは「ＦＦ16」の発売日接近で上昇した。
スタンダード市場では、ヘリオステクノがパワー半導体向け研磨装置やテスターで参入を狙い２日連続ストップ高。ぷらっとホームがストップ高となり、大谷選手の連日のホームランを受けて、会社名が同じ大谷工業がストップ高。ｅｎｉｓｈは配信開始による出尽くし感から２日連続ストップ安。
プライム市場の調整を受けて、グロース市場は物色された。エーアイはチャットＧＰＴ活用の法人向けＡＩチャットサービスでストップ高。カバーが３日続伸で、直近ＩＰＯ銘柄のＡＢＥＪＡも大幅高が継続した。日本ホスピスは大幅反落となり、ＢＴＭは反落した。
チャート上では、下ヒゲを伴う陰線。5日移動平均線（3万3416円）をわずかながら割り込んだ。米国市場が休場となるため、市場エネルギーも減少傾向となった。
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注目記事 Pick up
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【FX市場1京円突破、円安にも影響】
日本証券新聞6月20日（火）紙面1面TOP記事掲載
秒単位のトレーダーが存在感 日銀がレビュー
円安の急速な進展で個人投資家によるFX(外国為替証拠金取引)の年間取引高は2022年、過去最高の1京円を突破した。FXは日本やグローバルの外国為替市場に影響を与えており、日本銀行は昨年の取引動向のレビューを発表。昨年の特徴として、秒単位・分単位といったごく短期間で高頻度で取り引きを繰り返す「ミニッツ・トレーダー」が存在感を高めたほか、日本は海外に比べて個人投資家の影響度合いが高く、「今後も個人のFX取引を巡る投資行動をフォローしていくことが重要」と分析している。
個人のFXは1998年の外国為替及び外国貿易法改正で登場。2005年にFX会社登録制度が導入され、スマートフォンの普及による取引環境向上、FX会社間の競争激化による取引コスト引き下げなどで、着実に浸透していった。
従来は、低金利通貨を売って、高金利通貨を買うキャリートレードが多かった。低金利の日本円を売って、高金利の豪ドルやニュージーランドドルを購入すると、円安に加えて一定の金利差利益「スワップ・ポイント」も得られる。こうした動きの日本の個人投資家はグローバルで「ミセスワタナベ」と呼ばれ、注目されていた。
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今日の市況概況
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6月19日（月）☆[概況/大引け]
香港株安を受けて後場急落。半導体関連はレーザーテックに連れ安
大引けの日経平均は335円安の3万3,370円、TOPIXは9ポイント安の2,290ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,065、下落銘柄数は706。出来高は13億1,368万株、売買代金は3兆6,722億円。
日経平均は後場急落した。一時、474円安の3万3,231円。
米国の利上げ長期化リスクから、香港株が寄り付きから2万ポイントを割り込み、一本調子の下げとなったことが影響した。
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