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IPO2023年6月22日

IPO社長会見 シーユーシー 日本の医療システムが抱える課題を解決

シーユーシー(9158)が6月21日、東証グロースに新規上場した。同社はエムスリー(2413・P)子会社で、病院の経営を支援する医療機関支援と、居宅訪問看護、在宅ホスピス事業を展開。初値は公開価格比2.3倍の4,430円と好スタートを切った。上場当日の記者会見で濵口慶太代表取締役=写真=が語った内容のポイントは次の通り。

変化を求められる病院運営……日本において、一般的な医療機関はトップである理事長が医師であることが求められている。都道府県の知事の許認可で医師以外が就任することもできるが、ほとんどそういったケースはない。理事長は昼間は医療を行いながら経営もしなければならず、非常に多忙を極めている。再編や人口動態に応じて病床の機能を転換していくことが求められている中で、どのように自分の病院を変えていけばいいのか分からない、そういった病院が多数存在している。

病院の成長を包括支援……われわれは、株式会社で言えばCOO(最高執行責任者)、CAO(最高総務責任者)的な役割を担う、“事務長”や“管理部長”といったポジションに人材を派遣している。先方の組織にしっかり入った状態で、経営に関する戦略の立案から実行までを支援するというのが特徴。理事長は医療に専念できるため、医療の質の向上にフォーカスできるという点も大きな利点となる。M&AやPMI支援など「ワンタイム報酬」で接点を持った顧客の多くが「オールインワン月額報酬」に移行し、ストックが増えていくビジネスモデル。

ドミナント展開とグループシナジー……居宅訪問看護事業は、特に2020、21、2年に大量出店を行ってきた。もともとは東京を中心に拠点を展開していたものを、一気に全国展開をした。ホスピス事業は直近のマージンがやや下がっているが、これは人材を育成できる人事部門の強化、物件の開発、さらに施工管理をしっかりできる開発チームの強化などを行ったことでコストが増えたため。今期以降は改善していく。当面は新エリアへの進出は控え、既展開地域におけるドミナント展開により、その地域にしっかり根差していく。一方で、われわれの支援先の訪問クリニックの近くに併設する形で訪問看護ステーションやホスピスを立ち上げるというトライアルをいくつか実行している。これは非常に事業上のシナジーが得られる上、患者の病態変化や物品の受け渡しにすぐ対応できるなど、顧客サービスの向上にかなり寄与している。(SS)

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