6月28日(水)のマーケット
6月27日の米国株式市場でNYダウは7日ぶりに反発。5月の耐久財受注でコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比0.7%増加と市場予想の横ばいを上回った。コンファレンス・ボードが発表した6月の消費者信頼感指数は109.7と、5月改定値102.5から上昇し、市場予想の104.0も上回った。5月の新築一戸建て住宅販売戸数は年率換算で前月比12.2%増の76万3千戸と、市場予想の67万5千戸を超過した。予想を上回る経済指標を受け、利上げ再開観測が強まり、金利が上昇したが、景気悪化懸念が和らぎ、株式には買いが入った。ユニティ・ソフトウェアはウェルズ・ファーゴが新規に「Overweight」と発表したことで急騰した。スノーフレークはエヌビディアとAI関連の提携を発表したことで買われた。。NYダウは前日比212ドル(0.63%)高の33,926ドル。ナスダックは3日ぶりに反発。テスラとエヌビディア、メタプラットフォームズが買われ、コインベースは大幅高。NASDAQ総合指数は前日比219ポイント(1.65%)高の13,555。S&P500指数は前日比49ポイント(1.15%)高の4,378。
米国株反発と円安進行を受け、日経平均は5日ぶりに大幅反発となり、後場は3万3000円回復。円安で空運と自動車が買われ、相場上昇に呼応し証券も物色された。半導体関連も高い。NTTは6月末に1株を25株に分割するため、株価が200円以下となり新たな投資家層の広がりに期待した先回り買いが入った。一方、そーせいは2日連続ストップ安。川崎汽船は配当重視に転換したため、モルガン・スタンレーが自社株買いの想定引き下げ格下げした。
スタンダード市場では、YEデジタルが上期業績予想を上方修正し急騰。大谷選手がリアル二刀流の日にホームラン2本で大谷工業が上昇。半導体フォトレジスト関連の東洋合成が高い。伊豆シャボテンは屋内ふれあい動物園「アニタッチ」4号店を材料視。住信SBIネットやゼネテックは下落。
グロース市場では、直近新規公開株のクオリプスがストップ高で、ARアドバンストが大幅続伸だったが、リアルゲイトは軟調。フーディソンが反発。ソーシャルワイヤやウェッジが高い。一方、M&A総研は株式分割を発表したが、海外売出がマイナス視され6日続落となった。
チャート上では、下ヒゲを伴う陽線。高値引けとなり、一気に3万3000円台を回復し、5日移動平均線(3万2895円)も上抜いた。明日以降、買いの勢いが継続できるか注目される。
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注目記事 Pick up
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【円安進展 メリット銘柄再チェック】
日本証券新聞6月29日(木)紙面1面TOP記事掲載
対ドル7カ月ぶり、対ユーロは15年ぶり!
米国株高と円安を手掛かりに日経平均は5日ぶりの急反発。自動車株を中心に外需セクターの上げが目立った。27日のニューヨーク市場で1ドル=144円台前半の昨年11月以来の円安・ドル高水準を付ける一方、対ユーロでは157円台後半と2008年9月(リーマン・ショック月)以来15年ぶりの円安となったことが背景だ。主要国中央銀行トップを集めて26~28日にポルトガル・シントラで開催の「ECB(欧州中央銀行)フォーラム」で、ラガルドECB総裁が「見通しに重大な変化がなければ7月も利上げを続ける」と発言。FRB(米連邦準備制度理事会)・パウエル議長の参加する28日のパネル会議も焦点となるが、いずれにせよ、今なお金融緩和を続けるのは日本(と中国)のみというスタンスの違いが鮮明となっている。
実際、昨年までの「ドル全面高(を受けての円安)」から、今年に入って、はっきりと「円全面安」に転じている。外需関連には収益面の追い風が期待される状況だ。
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今日の市況概況
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6月28日(水)☆[概況/大引け]
米政権による対中AI半導体輸出の新規制検討を跳ね返し、後場は上げ幅拡大
大引けの日経平均は655円高の3万3,193円、TOPIXは44ポイント高の2,298ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,733、下落銘柄数は89。出来高は13億9,995万株、売買代金は3兆9,036億円。
NYダウは7日ぶりに反発と一時1ドル=144円台の円安を受けて、日経平均は5日ぶりに反発し、後場は一段高となり3万3,000円を回復した。
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