7月4日(火)のマーケット
7月3日の米国株式市場は小幅続伸。独立記念日(7月4日)の前日で短縮取引だった。FRBによるストレステスト(健全性審査)を通過した後、増配を発表したシティグループやウエルズ・ファーゴ、モルガン・スタンレーなどが買われた。宅配のUPSやディスカウトストアのターゲットが高い。一方、イーライ・リリーは利食い売りで反落し、ジョンソン&ジョンソンも安い。NYダウは前日比10ドル(0.03%)高の34,418ドル。ナスダックも小幅続伸。テスラは4~6月期の納車が過去最高となったことで買われ、同じく電気自動車(EV)メーカーのリビアン・オートモーティブは4~6月期の生産台数がアナリスト予想を上回ったため急騰した。アストラゼネカは第一三共と共同で開発中の抗体薬物複合体の第3相試験結果を発表したが、有効性が期待されていたほどはっきりしないとアナリストから指摘されたため、売られた。NASDAQ総合指数は前日比128ポイント(0.21%)高の13,816。S&P500指数は前日比5ポイント(0.12%)高の4,455。
ETFの分配金捻出の売りが警戒され日経平均は反落した。第一三共は抗体薬物複合体の臨床試験速報で化学療法と比較して、全生存期間で有意な延長を示せず急落した。商社株やダイキン工業は利益確保で反落。一方、メガバンクは野村証券による目標株価の引き上げが好感された。業界再編期待からか低PBRの地銀も高い。楽天Gは月刊誌によるMBO(経営陣が参加する買収)の可能性の観測報道で買われた。ネクステージは3~5月期が好調で急騰。
スタンダード市場では、ヘリオステクノが大幅高となり、建設コンサルタントのキタックはAIを活用した画像処理技術の開発を本格化すると報じられストップ高。ワークマンは6月既存店売上高が3カ月連続で前年割れとなり年初来安値。東洋合成は7日ぶりに反落となった。
グロース市場では、TMNが大幅続伸。メディア総研は株式投資型クラウドファンディングのFUNDINNOと資本業務提携で大幅高。建設図面・現場施工の管理アプリのスパイダープラスはみずほ証券が目標株価を引き上げたことで買われた。W TOKYOは続落。クリアルは続落。
チャート上では、上下にヒゲを伴う実体線の短い陰線。5日移動平均線(3万3358円)がサポートラインとして機能した。
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注目記事 Pick up
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【東証、アクティブETFを解禁】
日本証券新聞7月5日(水)紙面1面TOP記事掲載
日本の“アーク”登場に期待 幅広い商品開発が可能に
東証は6月30日付でアクティブETFを解禁し、新規上場の受け付けを開始した。従来のETFは日経平均、米S&P500などの指標に連動したインデックス連動型だが、アクティブETFは指標に連動する必要がなく、指数が存在しない投資テーマやグロース株への集中、株式と債券の組み合わせファンドなど幅広い商品開発が可能となる。指数を上回るリターンを狙い、今秋にも第一弾が登場する見込み。
野村アセットマネジメントのまとめでは、海外では4月末現在で25カ国、33取引所でアクティブETFが上場し、銘柄数は1,908本、残高は5,470億ドル(約79兆円)に上る。米国では残高が2,825億ドルで、ここ数年増加傾向。当初は債券型ファンドが多かったが、株式型も増えており既存の投信がアクティブETFに転換する例も出ている。
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今日の市況概況
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7月4日(火)☆[概況/大引け]
ETF分配金捻出の売りに対する警戒感で反落。メガバンクと地銀は高い
大引けの日経平均は330円安の3万3,422円、TOPIXは14ポイント安の2,306ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は616、下落銘柄数は1,153。出来高は14億6,556万株、売買代金は3兆3,933億円。
ETF(上場投資信託)の決算日が7月7日と10日に多く、分配金捻出の売りが警戒されているため、日経平均は反落した。
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