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オークネット(3964)が9月30日、東証(所属部未定)に新規上場する。

1985年、まだインターネットという言葉さえなかった時代に、世界で初めて通信衛星を活用した中古車の電子商取引「TVオートオークション(TVAA)」事業を立ち上げた同社。現物の移動を伴うことなく、情報だけで「売り」「買い」できる仕組みを整えた。

現在は通信手段を衛星からインターネットに完全移行させ、全国4,401の会員業者に向けてTVAAサービスを提供する。加えて、73カ所で開かれる現車オークションの映像をリアルタイムで流す「ライブオークション」、入・落札代行、車両検査などの周辺サービスにも対応する。

ただ、中古車オークション市場は1995年から2004年までに市場規模が2倍に急拡大したものの、05年以降は縮小に転じてしまった。そこで会社側はこれまで培った運営ノウハウをベースに、スマートフォンやパソコンなどデジタル機器、バイク、花き、ブランド品など、中古車以外の領域でもオークションを展開することとした。

このような事業構造の大転換を成し遂げた背景にはMBOの遂行がある。同社は1991年に株式を店頭登録、2000年には東証1部への上場を果たしたが、08年には機動的な経営戦略・施策の迅速な遂行を目的に、MBO(経営陣の参加する買収)で株式を非公開化している。

そして今回の再上場。会社側はその目的を「資金を成長戦略や新技術の習得などに活用して、成長スピードを加速させるため」などと説明している。

概　要

事業内容	インターネットを利用したオークションの主催および運営などの情報流通支援サービス事業
本社	東京都港区北青山2-5-8
代表者	藤崎清孝
設立	2008年3月7日
上場前資本金	1億3,878万円
発行済株式数(上場時)	31,069,000株(上場時)
筆頭株主	フレックスコーポレーション(上場前40.83%)
公募株式数	4,000,000株
売出株式数	2,320,000株(オーバーアロットメント948,000株)
初値
公開価格	(9/20)
ブックビル仮条件	(9/9)
ブックビル期間	9月12日〜16日
引受証券	野村(主幹事)、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー、エース、いちよし、マネックス

 

業績推移

	売上高	経常利益	1株利益	配当
2014/12	16,790百万円	3,250百万円	60.22円	ー円
2015/12	19,299百万円	4,263百万円	90.58円	ー円
2016/12(予想)	20,758百万円	4,352百万円	92.71円	ー円

[本紙9月8日付2面]