7月11日(火)のマーケット
7月10日の米国株式市場は自律反発狙いの買いが入り、4日ぶりに反発した。カーバナが大幅続伸となり、シースリーエーアイが買われた。一方、ベライゾンは有毒な鉛に覆われたケーブル網を全米に残したとウォールストリート・ジャーナルが報じたために売られた。NYダウは前日比209ドル(0.62%)高の33,944ドル。ナスダックでは、メタ・プラットフォームズが5日に開始した短文投稿サービス「Threads(スレッズ)」の登録者が1億人を超えたことで買われた。電気自動車のリビアン・オートモーティブは9日続伸となった。NASDAQ総合指数は前日比24ポイント(0.18%)高の13,685。S&P500指数は前日比10ポイント(0.24%)高の4,409。
米国株反発を受けて、日経平均は朝方高かったが、米国のインフレ期待低下で米国金利が低下し、ドル安円高が進んだため、伸び悩んだ。SUMCOは新工場建設に対して経産省が補助金を出すことで買われた。三菱自はCLSA証券が投資判断を引き上げた。一方、ソシオネクストが続落となり、トヨタはモルガン・スタンレーが投資判断を引き下げた。第一三共やエーザイなどの医薬品株が売られ、ウエルシアは減益決算で大幅安となった。
スタンダード市場では、ヘリオステクノが5日続落。環境管理センターが反落。アズ企画設計は第1四半期が営業赤字で大幅反落となった。直近新規公開株のジーデップが大幅安。AI関連のPKSHAは3日続伸。ザッパラスはKADOKAWAと業務提携検討でストップ高となった。
グロース市場では、Vチューバー事務所のカバーとQDレーザ、免疫生物研が大幅高となり、ラバブルマーケは子会社がマレーシアでマーケティング支援を開始し、5カ国に拡大することで急騰した。MacbeePはSBI証券が新規に「買い」と発表。グリッドやクオリプスは安い。
チャート上では、短い上ヒゲと下ヒゲを伴う陰線。3万2500円を前に上値が重く、5日続落で1563円の下落となった後のリバウンドとしては弱すぎる展開。
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【出遅れ中小型株反撃へ】
日本証券新聞7月12日(水)紙面1面TOP記事掲載
市場のゆがみ修正、個人投資家に期待 三井住友DSアセット 古賀直樹氏
日本株上昇でも出遅れていた中小型株がいよいよ反撃へ! 三井住友DSアセットマネジメントの古賀直樹シニアファンドマネージャーは10日、メディア向けの勉強会で「中小型株の出遅れ修正の動きが出ている。規模によるパフォーマンスの差は修正されていく」との見通しを示した。
年初来のパフォーマンスはTOPIX100が20%以上上昇しているが、東証グロース指数やスタンダード指数は10%程度にとどまる。古賀氏は「外国人の買いは個別株というより日本市場を選んでおり、先物、大型株が主導になった。一方、中小型株は機関投資家のリバランス売りと重なった。また円安や人件費、電力代の高騰で中小型株の多い内需関連株が相対的に警戒されたこともある」と分析した。
外国人投資家は日本市場の変化を期待している。足元のインフレ・賃上げは長年の日本の課題だった脱デフレとなる。特に賃上げは人口減、人手不足への対策で、定着しそう。東証のPBR1倍割れ改善要請も大きい。さらに、円安、金融緩和、ウォーレン・バフェット氏の日本株投資など複数のテーマが重なり、投資を呼び込んだ。
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今日の市況概況
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7月11日(火)☆[概況/大引け]
円高を受けもみ合いに。SUMCOが買われ、トヨタと医薬品は安い
大引けの日経平均は13円高の3万2,203円、TOPIXは6ポイント安の2,236ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は718、下落銘柄数は1,026。出来高は13億3,223万株、売買代金は3兆1,719億円。
米国株反発を受けて、日経平均は朝方高かったが、米国のインフレ期待低下で米国金利が低下し、ドル安円高が進んだため、もみ合いとなった。
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