大引けの日経平均は186円安の3万2,304円、TOPIXは1ポイント高の2,262ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は756、下落銘柄数は988。出来高は11億9,119万株、売買代金は3兆1,288億円。
世界半導体大手の台湾のTSMCが通期減収幅の拡大予想と米アリゾナ新工場の稼働を2025年に延期することを発表したため、アドバンテストや東京エレクトロン、イビデン、SUMCO、東京応化などの半導体関連が売られた。
TSMCでは、現在のAI関連の売上高構成比は6%程度だが、今後年率50%で成長し、今後の構成比は10%台前半まで上昇するだろうと述べた。
だが、AI関連を除き、全てのアプリケーションで見通しが悪化したとコメントした。
なお、半導体関連のディスコは第1四半期が減益決算だったが、小反発となった。決算説明会で生成AI向けで第3四半期から来期の第1四半期で出荷を見込むとコメントしたことに注目した野村証券が目標株価を引き上げた。
一方、ニデック(6594)は第1四半期が四半期ベースの過去最高益を更新し、電気自動車向け基幹装置でモーターとギア、インバーターを組み合わせた「イーアスクル」も黒字化したため株価は大幅高となった。
そーせい(4565)はスイスの製薬企業イドルシアの日本・アジア太平洋地域の事業を約650億円で買収することを発表し急騰した。脳血管攣縮発症抑制薬「ピヴラッツ」と不眠症治療薬「ダリドレキサント」の製造販売権だけでも投下資金を回収できる可能性があると期待された。
パナソニックは40年ぶりの過去最高益更新が射程圏に入るとSMBC日興証券が予想し、投資評価を引き上げた。
JIAは業績上方修正が好感された。
業種別下落率上位は海運、金属、ゴム、繊維、サービスで、上昇率上位は鉱業、電力ガス、紙パルプ、医薬品、空運。(W)