大引けの日経平均は131円安の3万2,759円、TOPIXは4ポイント安の2,290ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は758、下落銘柄数は1,020。出来高は24億5,633万株、売買代金は5兆7,000億円。
日銀金融政策決定会合について、事前の観測報道で、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)は、上限の0.5%を一定程度超えることも容認する案が浮上していると報じられた。
実際に決定会合ではその通りになったが、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の運用で、毎日行われている10年物国債に対する指値オペの利回りが、これまでの0.5%から1.0%に引き上げられたことは、予想以上にタカ派と受け止められた。金利上昇を受け、日経平均は売られ、一時、853円安の3万2,037円となった。
ただ、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の運用で、新たに「共通担保資金供給オペ」が追加されていたため、資金供給しながら、金利をコントロールしていくという見方も意識され、日経平均は大引けにかけて下げ幅を縮めた。
決算発表を受け、ルネサスやキヤノン、富士通、オムロンが下落した。
デンソー(6902)は通期業績予想の上方修正と1対4の株式分割を発表したが、第1四半期がアナリスト予想に届かず、自社株買いの発表もなかったことで下落した。
金利上昇で不動産株と有利子負債が大きい電力ガス株と鉄鋼株が売られたが、銀行株と保険株は上昇した。
業種別下落率上位は電力ガス、食品、鉄鋼、不動産、輸送用機器で、上昇率上位は銀行、保険、ゴム、鉱業、陸運。(W)