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コラム2023年8月9日

【本日のマーケット】8月9日(水)

8月9(水)のマーケット                                                                   

8月8日の米国株式市場は反落。中国の7月の貿易統計で輸出入が予想以上に減ったため、世界景気が警戒されたことに加えて、格付け会社ムーディーズが7日に、米国の銀行10行の信用格付けを1段階引き下げたほか、一部の主要行を引き下げ方向で見直しの対象としたため、金融不安も再燃した。NYダウは序盤に465ドル安を付けたが、その後は少しずつ下げ幅を縮めた。NY証券取引所ではムーディーズが格下げしたM&Tバンクやピナクル・ファイナンシャルが下落し、格下げ方向で見直しのバンク・オブ・ニューヨーク・メロンやステート・ストリートも値下がりとなった。製薬会社のイーライ・リリーは需要が拡大する糖尿病・肥満症治療薬の生産能力を年末までに倍増させることを目指していると報じられ、通期売上高予想を上方修正したため、急騰した。NYダウは前日比158ドル(0.45%)安の35,314ドル。ナスダックではITシステムの運用監視クラウドプラットフォームのデータドックが通期売上高予想を下方修正し、急落した。NASDAQ総合指数は前日比110ポイント(0.79%)安の13,884。S&P500指数は前日比19ポイント(0.42%)安の4,499。

米国株反落を受け日経平均も反落。ソフトバンクGは赤字決算で売られ、ダイキンは欧州でヒートポンプ暖房の販売台数が減少し大幅安。ダイフクは受注減少で、シスメックスはアナリスト予想を下回りで急落した。神戸製鋼は配当性向を引き上げ大幅高。アドバンテストなど半導体関連が反発。ミズノとアシックスは大幅増益で急騰。鹿島は建設事業受注高が前年同期比62%増となり大幅高。中国人の日本への団体旅行解禁観測で空運と百貨店が高い。

スタンダード市場では、ロックペイントがMBO(経営陣が参加する買収)の発表で買いが殺到。AIメカテックは今期の業績予想でストップ高。尾家産業は好決算で高騰した。内海造船と名村造船がストップ高。一方、パチンコ・パチスロ機の藤商事は好決算だったが織り込み済みで大幅安。

グロース市場では、サンクゼールが株主優待制度の新設でストップ高となった。JTOWERはタワーの移管が想定よりも進んだことで買われた。BASEやカルナバイオ、免疫生物研が高い。半面、マイクロ波化学と顧客分析プラットフォームのプレイドは赤字決算で売られた。

チャート上では、上下に短いヒゲを伴う陰線。昨日回復した5日移動平均線(3万2237円)を再び割り込んだ。上値が重く、一目均衡表の雲の中から抜け出せない状態が続いている。

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SBG、予想に反してまた赤字
日本証券新聞8月10日(木)紙面1面TOP記事掲載

SVFは6四半期ぶり黒字 アームのIPOに期待

SBG(9984・日足)

ソフトバンクグループ(SBG、9984・P)が反落。8日開示した今3月期第1四半期(4~6月)決算は売上高1兆5,575億万円(前年同期比0.9%減)、最終損益は4,776億円の赤字(前年同期は3兆1,627億円の赤字)だった。

8日朝の日本経済新聞電子版で「ソフトバンクG、なるか黒字転換」との記事が配信され、クイックコンセンサス(市場予想)が776億円の最終黒字と報じたため、8日は反発して7,000円台を回復した。しかし、改善されたとはいえまたもや赤字になったことで、投資家の失望を誘った。

ただし、赤字の最大の要因だったソフトバンク・ビジョンファンド(SVF)は975億円の黒字で6四半期ぶりに黒字となった。特に市場が注目している英半導体設計大手アームについて、日経新聞は8日夜、9月に米ナスダックに上場し、米アップルや韓国サムスン電子の出資もあり、上場時の時価総額は600億ドル(約8兆6,000億円)を超える見込みと報じ、朝方は株価が上昇する一幕も。

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今日の市況概況
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8月9日(火)☆[概況/大引け]

反落。ダイキンやダイフクが大幅安。神戸製鋼は大幅高

大引けの日経平均は172円安の3万2,204円、TOPIXは9ポイント安の2,282ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は763、下落銘柄数は1,004。出来高は15億9,355万株、売買代金は3兆8,471億円。
米国株反落を受け日経平均も反落となった。

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