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コラム2023年8月10日

【本日のマーケット】8月10日(木)

8月10(木)のマーケット                                                                   

8月9日の米国株式市場は続落。10日に7月消費者物価(CPI)の発表を控え、動きにくい様子。オンラインゲーム・プラットフォームのロブロックスは4~6月期の赤字拡大で急落した。パランティアテクノロジーズやセールスフォースなどハイテク株が安く、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど金融株も下落した。NY原油先物が続伸となり、エクソン・モービルは買われた。NYダウは前日比191ドル(0.54%)安の35,123ドル。ナスダックではエヌビディアやAMDが売られた。9日に発表された大統領令は、半導体や量子コンピューティング、人工知能(AI)分野の一部の中国企業への米国の投資を規制するため、重しとなった。スーパー・マイクロ・コンピュータは7~9月期の見通しが物足りないという見方から急落した。NASDAQ総合指数は前日比162ポイント(1.17%)安の13,722。S&P500指数は前日比31ポイント(0.70%)安の4,467。

米国株続落を受けて安寄りしたが、株主還元銘柄と中国の訪日団体旅行解禁、米消費者物価発表を控え円安に向かったことを支えに反発した。INPEXは自社株買いが想定以上で急騰。ホンダは1対3の株式分割を好感。コカコーラBJHは4~6月期が黒字化し大幅高。日本板硝子は第1四半期が大幅増益でストップ高。一方、ソニーGとオリンパスは減益決算で売られた。米国の対中投資規制を受け、レーザーテックなど半導体関連が安い。

スタンダード市場では、内海造船が8日続伸となり、名村造船は2日連続ストップ高。KNT-CTは第1四半期が大幅増益で高騰。東京日産コンピュータとキョウデンはTOB(株式公開買付)が発表されストップ高。AIメカテックは反落し、GCジョイコは好決算も材料出尽くし感からストップ安。

グロース市場では、インバウンド関連のHANATOURが大幅高となり、和雑貨の和心がストップ高。ヘアケア・ボディケア製品のI-neは業績上方修正で高い。半面、マイクロアドは4~6月期が鈍化しストップ安となった。Vチューバープロダクションのカバーは戻り売りに押された。

チャート上では、寄付きが安値となる大陽線。5日移動平均線(3万2300円)を回復し、25日移動平均線(3万2528円)も目前となった。一目均衡表の雲の抜け(3万2657円)も射程圏に捉えた。今夜の米CPI通過後の動向に注目が集まる。

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自己株式取得と消却をセットで実施
日本証券新聞8月14日(月)紙面1面TOP記事掲載

株主還元、資本効率の向上などに期待 三菱倉庫、INPEX、信越化など

決算シーズンも終盤を迎えたが、業績とともに自己株式の取得を実施する企業が目につく。さらに踏み込んで自己株式の消却をセットで実施する企業もあり(表参照)、PBR1倍割れや資本効率向上の問題に対する企業の意識の高まりを感じる。

おさらいしておくと、自己株式の取得は発行した株式を発行した会社自身が取得することで、株式の発行数を減らすことと同じ効果を持つ。市場に出回る株式の数が減少するので需給の改善効果が期待できる。さらに自己株式の消却は会社が所有する自己株式を消滅させることで会社の発行済み株式総数が減少する。取得して会社が保有する自己株式は再び市場に出回る可能性があるのに対し、消却によりその可能性はなくなる。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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8月10日(木)☆[概況/大引け]

株主還元と好決算銘柄、中国訪日団体旅行解禁、円安が寄与

大引けの日経平均は269円高の3万2,473円、TOPIXは20ポイント高の2,303ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,341、下落銘柄数は441。出来高は16億5,395万株、売買代金は4兆1,415億円。
米国株続落を受けて、日経平均は安寄りしたが、株主還元銘柄と好決算銘柄に加えて、中国の訪日団体旅行解禁や、米国の7月消費者物価発表を控え、1ドル=144円の円安となったことを支えに反発を強めた。

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