8月21日(月)のマーケット
8月18日の米国株式市場でNYダウは4日ぶりに小反発。一時211ドル安となったが、リバウンド狙いの買いが入った。ウォルマートやデータ分析企業のパランティアテクノロジーズが反発した。かたや、化粧品のエスティローダーは2024年6月期の利益見通しがアナリスト予想を下回ったことで売られた。NYダウは前日比25ドル(0.07%)高の34,500ドル。ナスダックは小幅だが4日続落。電気自動車のテスラは6日続落となり、民泊仲介サイトのエアビーアンドビーは9日続落。暗号資産関連のコインベースは8日続落となった。半導体製造装置のアプライド・マテリアルズは8~10月期見通しがアナリスト予想を上回ったことで買われた。NASDAQ総合指数は前日比26ポイント(0.20%)安の13,290。S&P500指数は前日比0.6ポイント(0.01%)安の4,369。
中国で最優遇貸出金利の1年物の下げ幅は小幅で、5年物は据え置かれたため香港株は7日続落。日経平均は一時小幅安となったが、海外投資家が5~6月のように日本株にシフトの期待で持ち直した。ただし、今週は手掛かり材料難という見方から後場は上げ幅を縮めた。原発処理水の海洋放出進展期待で東電が高い。米韓合同軍事演習を受け、北朝鮮のミサイル発射リスクから川崎重工など防衛関連を物色。安川電機や宮越HDなど中国関連は安い。
スタンダード市場では、名村造船とコメ兵が大幅反発となり、AIメカテックとレーサムが大幅高。北川精機は前期の営業利益が大幅増益で買われた。一方、Abalanceは今期の増益率鈍化予想でストップ安。中国インバウンド関連のラオックスは続落となった。芝浦電子は3日続落。
グロース市場では、決算発表で先週活躍したGNIが再び大幅高。ウォンテッドリーは初配当を発表しストップ高。リニューアブルジャパンとArentが大幅反発となり、シェアリングテクが大幅高。jig.jpは利食い売りで反落した。シェアリングイノベーションは安値更新。
チャート上では、上下に長いヒゲを伴う十字足。5日移動平均線(3万1,729円)にタッチする場面もあったが、頭を抑えられた。一目均衡表の雲の下限が切り上がってきており、ここをサポートとしたいところ。
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注目記事 Pick up
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【“荒れる8月”の背景と相場の行方は!?】
日本証券新聞8月22日(火)紙面1面TOP記事掲載
JPモルガン証券 高田将成氏 CTAのポジション動向が要チェックに
21日の日経平均は朝方307.94円高まであって、結局114.88円高。前週の1,022.89円安(今年最大の週間下落幅)に対して小反発の域を出ず、7月3日高値から2,000円以上の下ザヤを強いられている。足元で一体何が生じているのか。海外投資家動向などの需給分析に詳しいJPモルガン証券の高田将成クオンツストラテジスト(写真)に話を聞いた。
――今年も“荒れる8月”となってしまった。
「一般に『8月はボラティリティ(変動率)が高まる』との印象があるが、若干異なる。典型的なのは5月の『セル・イン・メイ』への備えから年前半のピークを付けた後、いったん低下したボラティリティが、8月を起点に10月半ばにかけて次第に上昇していくといった傾向だ」
――なぜ、毎年そうした現象が生じるのか。
「内外の多くの投資家が年末に向けたヘッジ取引を始めるためだ。年前半で含み益の出ている投資家ほど不測の事態に対する警戒心が強まり、オプション取引需要の高まりが結果的にボラティリティ上昇につながる。最近の相場も、基本的な需給環境やファンダメンタルズに変化がなくても投資家が慎重になり、予防的なヘッジに動くフェーズに入ってきたようだ」
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今日の市況概況
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8月21日(月)☆[概況/大引け]
後場は上げ幅縮小。東電は高く、中国関連は安い
大引けの日経平均は114円高の3万1,565円、TOPIXは4ポイント高の2,241ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,178、下落銘柄数は587。出来高は11億68万株、売買代金は2兆5,854億円。
中国で8月の最優遇貸出金利(ローンプライムレート)は、1年物が前月比0.1%引き下げられたものの、市場予想の0.15%の引き下げよりも小幅で、住宅ローンの基準となる5年超物は据え置かれたため、香港株は7日続落となった。
日経平均は一時、小幅安となったが、その後は切り返した。
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