揚羽(9330)が9月21日、グロースに新規上場する。

顧客企業の採用やブランディングを支援。HR(人的資本)に立脚した企業そのもののブランディングからクリエイティブ制作、ウェブマーケティングまでワンストップで提供している。人財への投資による人的資本経営の重要性が高まる中、全方位型のブランディング支援を可能とする。

創業時はリクルーティング支援領域で動画、ウェブサイト、パンフレット制作などを展開。そこで培った実績、ノウハウを基にコーポレート支援領域へ事業を拡大した。2001年に創業し、リーマンショックやコロナショックで落ち込んだものの、それ以外は順調に成長を続けている。

リクルーティング支援領域は売上高の約4割を占める。顧客企業の「優秀な学生、求職者を採用したい」という目的達成のために、自社で独自開発したブランドイメージの調査ツールの「ビズミルサーベイ」を活用。学生からの顧客企業のブランドイメージを調査し、競合と比較した強みや魅力を明確にする。そのコンセプトを軸に、採用活動で使うウェブサイト、映像、パンフレットなどのデザイン、制作を行い、採用説明会への集客やウェブサイトへの来訪者を増やすコミュニケーション戦略を提案する。

コーポレート支援領域は、企業の魅力を従業員に伝える「インナーブランディング支援」、企業の設計したブランドを広く世の中にPRするための「コーポレートブランディング支援」、企業のESG(環境・社会・企業統治)活動などを主に投資家に伝える「サステナビリティブランディング支援」がある。

23年9月期の業績は売上高16億7,200万円(前年同期比19.6%増)、営業利益1億3,500万円(同19.9%増)を見込んでいる。(HS)

●事業内容=Webサイト・映像・グラフィックの制作を中心に顧客のリクルーティングやコーポレートブランディング領域でのブランド浸透・構築を支援
●本社=東京都中央区八丁堀2-12-7
●代表者=湊剛宏代表取締役社長
●設立=2001年8月
●上場前資本金=1,000万円
●発行済み株式数=135万株(上場時)
●筆頭株主=湊剛宏(上場前63.49%)
●公募株式数=35万株
●売出株式数=10万株(ほかにオーバーアロットメントで6万7,500株)
●仮条件=8月31日に決定
●ブックビル期間=9月4日から8日まで
●引受証券=岡三(主幹事)、野村、SBI、SMBC日興、楽天、マネックス、松井、あかつき