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IPO2023年9月13日

IPO社長会見 ライズ・コンサルティングG 最適、最速で課題解決

ライズ・コンサルティング・グループ(9168)が9月12日、グロースに新規上場した。総合コンサルティング事業を手掛ける。初値は公開価格と同額の850円。上場当日の記者会見で、北村俊樹代表取締役社長=写真=が語った内容のポイントは次の通り。

異例の高稼働率90%……様々な業界の顧客に事業戦略の立案、新規事業の立ち上げ、サービス設計やオペレーションの改革、昨今トレンドのDX(デジタルトランスフォーメーション推進などを幅広く支援している。日本を代表するリーディングカンパニーと取引実績がある。創業以来順調に成長を遂げており、今期も30%成長を掲げており、社員一丸で達成していきたい。コンサルティングビジネスは、コンサルタントの人数、平均単価、稼働率でトップラインを形成するのでまずは優秀なコンサルタントを外部から獲得して、育成、維持する。単価も今回の上場を経て認知度を上げ、価格を上げていく。実際に今第1四半期(3~5月)終了時で20%の単価アップが実現した。稼働率は業界の中では異例の90%超を実現できている。これはわれわれれの競争優位の一つ。

顧客とワンチームで柔軟に対応……われわれはコンサルティングのスタイルで差別化を図っている。一般的に他社はレポートベースで、顧客とは週に1、2度会議をしてそこへ資料を持ち込み、プロジェクトを進める。われわれは客先に常駐し、リモートでも案件のプロジェクト期間中は100%コミットメントする。顧客が常に近くにいるので、無駄な資料作成が発生しない。現場で密にコミュニケーションをとり、柔軟に対応する。一つでも多くのアイデアを見つけ、一つでも物事を前に進める。顧客とワンチームで進めるスタイルをとっている。また、バリュープライスを掲げており、最高品質のサービスを提供するが、顧客はよりリーズナブルな価格を求めるので、われわれ自身もこだわっている。相対的に競合との価格優位性を持ちながら人材面で負けない採用、育成をして、(コンサルティング)ファームとしての価値を提供する。高稼働率なので単価がリーズナブルでも会社としてきちんとした売上高、利益の水準を確保できる。

コンサルタントは1つの組織に所属……100%に近い高稼働率実現のための仕組みがある。1つは組織の形態がOnePool制といって、コンサルタントは1つの組織に所属する。競合は金融、製造など業界ごとにチームが分かれたり、IT領域、戦略領域という形で分かれたりする。専門性は培えるが他の部門で人が足りないときに融通ができない。ファーム全体の稼働率を押し下げる。われわれはOnePool制でコンサルタントがいろんな経験をしながらジェネラリストとしての総合力を高めていく。一方、マネジャー以上は専門性が必要で、組織とは別にプラクティスという仕組みがある。パートナークラスが研究開発しながら、バーチャルなチームを開発して、メンバーを組み合わせながらやっている。他社でもOnePool制を採用しているところがあるが、プラクティスと掛け併せているところは他にない。コンサルタントも200人を超えているので、セールスフォースを導入して、一元管理。自社で開発したコンサルタントのスキルセットで各コンサルタントの状況や強みをデータベース化して、高速でマッチングしている。

原理原則を進める……今後の成長戦略は国内を中心にコンサルティング市場の需要は高い。当社の顧客の近くで一緒になってプロジェクトを進めるやりかたは、より顧客から求められるスタイルだと思う。われわれのKPIである人数、単価、稼働率を高めていく、もしくは高い率を維持する原理原則を忘れないようにしていく。加えて、外部パートナーの活用を進めている。

顧客の近くで経営参謀に……今得意としている首都圏を中心とした大企業だけでなく、日本全国で困っている中小企業や将来を背負うスタートアップ企業の後押しをしたい。大手と競合しても価格はリーズナブル。特に中小企業、スタートアップの近くで経営参謀になることはニーズが高く、大手には手を出せない。われわれ1社で支援するだけでなく、フリーランス、大企業の副業人材などいろんな方がいるので、われわれが中心となって最適なチームを最も速く作り、課題を解決していく。そういった形で業界をリードしていきたい。海外は中国で一定の知見、実績が出ているので、そこから丁寧に進めていきたい。(HS)

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