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コラム2023年9月15日

【本日のマーケット】9月15日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

9月15日(金)のマーケット                                                                   

9月14日の米国株式市場は上昇し、NYダウは3日ぶりに反発。ソフトバンクグループの傘下で、ナスダックに新規上場した英半導体設計のアームHDは初値が56.1ドルと公開価格の51ドルを上回り、終値は63.59ドルとなった。NY証券取引所ではオラクルやエクソン・モービル、JPモルガン・チェースなどが買われ、カーバナが大幅高となった。ビザは下落。NYダウは前日比331ドル(0.96%)高の34,907ドル。ナスダックは続伸となった。テスラやメタプラットフォームズが買われ、ネットフリックスは売られた。NASDAQ総合指数は前日比112ポイント(0.81%)高の13,926。S&P500指数は前日比37ポイント(0.84%)高の4,505。

日経平均は大幅続伸。9月中間配当取りで広範囲に上昇。ナスダックに新規上場のアームが買われ、ソフトバンクGが高い。電力は原発再稼働期待。米原油先物90ドル台で石油株堅調。紙パルプと建設は出遅れ株物色。パナソニックは車載電池の成長期待。ANYCOLORは好決算で急騰した。三菱UFJやりそなは利食い。日東電工は米ブリストル・マイヤーズが肝硬変治療薬の権利を返還し下落。マネジメントソリューションズは通期予想据え置きでストップ安。

スタンダード市場では、Speeeが不動産DXの好調で4日続伸。AI関連のPKSHAが買われた。DVXは株主還元方針の変更と増配を発表し、一時ストップ高。日本高周波鋼業は四季報秋号に会社白紙だが100円配当も記載され大幅高。ホーブは3日続落、オーミケンシは反落。

グロース市場では、ビジョナルが好決算で買われ、イメージマジックは大幅増益でストップ高。INTLOOPは今期見通しが好感されストップ高。高齢者見守りシステムのエコナビスタは四季報の見出しが「快走」で大幅高。GATECHは上方修正したが材料出尽くしで売られた。

日足チャートでは、ギャップアップで陽線を引き3万3500円台を回復。6月19日の高値3万3772円も目前に迫って来た。パラボリックも陽転となり、TOPIX同様に高値トライの素地が整ってきた。週足では長めの下ヒゲを伴う陽線。13週移動平均線(3万2,492円)がサポートとなり、チャート形状も良い形となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。木曜日の東京株式市場、日経平均が大きく上昇して33,000円の大台を突破しました。TOPIXはさっそく年初来高値を更新しています。

個々の銘柄の値動きが活発化しています。トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)の上場来高値更新を筆頭に、武田薬品工業(4502)、東レ(3401)、富士フイルムHD(4901)、NEC(6701)、JR東日本(9020)、JR東海(9022)、関西電力(9503)、三菱地所(8802)、東京海上HD(8766)など、各セクターの主力銘柄がそろって年初来高値を更新しました。

市場のボリュームは少ないものの、国内外の機関投資家が動いていることがうかがえる展開です。この株価の堅調さは、日本経済の安定性、ディフェンシブ性が評価されているようです。世界経済が好調に向かっても日本経済が上振れする度合いは少ないのですが、逆に下振れしても下向きの動きは小さいものにとどまっています。

世界の中でも群を抜いて安定度が高いのが最近の日本経済のひとつの特徴となっているようです。しかし楽観は許されません。上値は追いかけず着実に下値を拾うスタンスを続けることが必要だと思います。

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【電子部品 物色の圏外から復活の芽
日本証券新聞9月19日(火)紙面1面TOP記事掲載 

MLCCの村田製作所と太陽誘電 FCパッケージのイビデン、新光電工

村田製作所(6981・週足)

中期的な投資視点から電子部品セクターに目を向けたい。足元の相場の主役は9月の配当取り、10月最終週にスタートする中間決算の発表などのスケジュールを踏まえ、増額修正や低PBRからの脱却に向けて株主還元の上積みが期待できる銘柄やセクターが買われている。電子部品は2023年相場のスタート時にはパソコン、スマートフォンなどIT関連機器の在庫調整が年央には終了し、後半からは電子部品の需要も回復に向かうとの見方が支配的だった。しかし、想定よりも調整の谷が深く、回復も後ろにずれ込んでいることから、AI関連、パワー半導体などの切り口を持つ銘柄を除いて物色の圏外に置かれることが多かった。

ただ、TDK(6762・P)村田製作所(6981・P)太陽誘電(6976・P)ローム(6963・P)アルプスアルパイン(6770・P)など主力銘柄は大方の悪材料を織り込んだとみられ、今後を見据えた対応が有効とみられる。

iPhone15にも期待

スマートフォンに関してはやはり、アップルがキーとなりそうだ。・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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9月15日(金)☆[概況/大引け] 

ナスダックのアームのIPO上昇が投資家心理を明るくし、配当取りの動きもあり広範囲に上昇。売買代金は5.6兆円

大引けの日経平均は364円高の3万3,533円、TOPIXは22ポイント高の2,428ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,228、下落率上位は553。出来高は23億9,054万株、売買代金は5兆6,708億円。
日経平均は続伸し、売買代金は5兆円を大きく超えた。
ナスダックに14日に新規上場したアームが買われたため、ソフトバンクグループは含み益拡大期待で反発し、個人投資家の投資意欲を後押しした。
9月中間配当取りの動きもあり、相場は広範囲に上昇した。

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