9月27日(水)のマーケット
9月26日の米国株式市場は反落。コンファレンス・ボードが発表した9月の消費者信頼感指数は103.0と8月改定値108.7から低下し、市場予想の105.5を下回った。8月の新築住宅販売件数は年率換算で前月比8.7%減の67万5千戸と市場予想の70万戸を下回った。JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは、世界経済はアメリカの金利が7%にも上昇し、スタグフレーションに陥るという最悪のシナリオに直面する準備ができていない可能性があると語った。スタグフレーションは不況と物価の持続的な上昇が併存する状態。NY証券取引所ではオラクルやビザ、マスターカードが売られ、ナスダックでは、アマゾンやアップル、アルファベットが安い。NYダウは前日比388ドル(1.14%)安の33,618ドル。NASDAQ総合指数は前日比207ポイント(1.57%)安の13,063。S&P500指数は前日比63ポイント(1.47%)安の4,273。
米国景気悪化懸念で続落して始まり、一時3万2000円を下回ったが、金利低下を受けて小幅高に転じた。医薬品は上昇。レーザーテックとメルカリは日経平均への組入れ実施を控え上昇した。サイボウズは8月の月次営業利益が前年同月比52%増で上昇し、プラスアルファは野村証券による新規「Buy」で買われた。一方、海運が反落し、電力が売られ、鉄鋼も安い。米ナイキの決算発表接近でアシックスが下落。ミルボンはUBS証券が格下げ。
スタンダード市場で、日本オラクルは第1四半期が2ケタ増益で大幅高となり、ギグワークスはブロックチェーンゲーム「SNPIT」のアドバイザーに秋元康氏が就任すると発表し急騰。日本精蝋と元気寿司は利食い売り。ワークマンが売られ、日本電子材料は業績下方修正で続落。
グロース市場では、ブシロードが自社株買いの発表で買われ、スマレジはロジザードとの連携で上昇した。プロジェクトCは好調を継続し、Arentは10日ぶりに反発した。きずなは年初来高値。キッズバイオは反落し、エフコードは安値更新。直近新規公開株のネットスターズは安い。
チャート上では、昨日とは逆で安寄りの高値引けとなる陽線。一目均衡表の雲領域の下抜けはかろうじて回避した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
注目記事 Pick up
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【インバウンド、今後も好調期待】
日本証券新聞9月28日(木)紙面1面TOP記事掲載
投資戦略で無視できない存在
コロナ禍後の目玉の一つインバウンド。東海東京調査センターの池本卓麻マーケットアナリストによると、鉄道、ホテル、大規模小売店など代表的なインバウンド関連34銘柄の昨年来リターンは50%近くになり、20%台のTOPIXを大幅に上回っている。今後も訪日外国客の増加は期待でき、業績は上積みされそう。池本氏は「インバウンド関連は日本株の投資戦略を考えるうえで無視できない存在」と指摘する。そうしたなか、従来、所有と運営が一体化していたホテルの運営形態が変わる動きも出ている。
観光庁などによると8月の訪日外国人客数は215万人で、コロナ前の19年の86%まで回復した。今後はコロナ前に3割を占めていた中国人の回復がポイントとなる。中国政府は8月10日に日本への団体旅行を解禁した。ところが、その後、福島第一原発の処理水問題で、キャンセルが相次いでいると現地で報じられている。さらに中国の国際便利用者数の回復は鈍く、景気の落ち込みで海外旅行が本格的に復活していないことがうかがえる。29日から国慶節の連休が始まるが、訪日客がどれだけ回復するかは微妙。それでも池本氏は「処理水問題で短期的に訪日が控えられても、長い目で考えると中国の日本人気は根強く、需要は底堅い」と見込む、
・・・続きは紙面・Digital版で!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
今日の市況概況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
9月27日(水)☆[概況/大引け]
配当金の再投資への期待で小反発
大引けの日経平均は56円高の3万2,371円、TOPIXは7ポイント高の2,379ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,314、下落銘柄数は477。出来高は15億8,606万株、売買代金は3兆9,250億円。
米国景気悪化懸念で続落して始まり、日経平均は朝方一時3万2,000円を下回ったが、金利低下を受けて下げ幅を縮め、大引けにかけて小反発に転じた。配当金の再投資への期待が下支え要因となった。
詳しくはコチラ