S&J(5599)が12月15日、グロースに新規上場する。
サイバー攻撃が社会問題になる中、顧客へ最適なセキュリティサービスを提供することをミッションとして、大企業や中堅企業へのアドバイザー活動や実際に起きたセキュリティ事故に対応。それらの知見を生かしたセキュリティ監視・運用サービスを提供する。千里眼の頭文字の「S」と順風耳の「J」が社名の由来。
疑わしい事象を通知するだけではなく、具体的な対処方法やアドバイスを実施していることが特徴。アドバイザーとして顧客企業のセキュリティ環境を把握し、過去の経験や対応能力があるために可能なことで、顧客のニーズを捉えている。さらに、セキュリティ製品の多くは高価な海外製のため、これまでの知見を生かした自社製品を中小企業などへリーズナブルな価格帯で提供している。
サイバーセキュリティ事業の単一セグメントだが、コンサルティングサービスとSOC(セキュリティ・オペレーション・センター)サービスに分類される。コンサルティングサービスは定期的にセキュリティ対策についてアドバイスするとともに、事故が発生した場合に対応する。
SOCサービスは独自開発のSIEM(セキュリティ情報イベント管理)を提供。顧客の情報システム全体を監視、運用する。他社製品を利用している顧客の監視・運用も行える。
セキュリティサービス市場は拡大中。クラウド製品への対応を進めていくことに加え、コンサルティングとSOCサービスを連動させたコミュニケーション型SOCにより、さらなる成長を計画している。2024年3月期の業績は売上高16億400万円(前期比25.2%増)、営業利益3億5,600万円(同7.3%増)を見込んでいる。(HS)
概要
●事業内容=コンサルティングサービスとセキュリティ監視・運用サービスであるSOCサービスを提供するサイバーセキュリティ事業
●本社=東京都港区西新橋2-4-12
●代表者=三輪信雄代表取締役社長
●設立=2008年11月
●上場前資本金=4,865万円
●発行済み株式数=546万株(上場時)
●筆頭株主=マクニカ(上場前45.83%)
●公募株式数=48万株
●売出株式数=111万株(ほかにオーバーアロットメントで23万8,500株)
●仮条件=11月27日に決定
●ブックビル期間=11月29日から12月5日まで
●引受証券=東海東京(主幹事)、SMBC日興、楽天、マネックス、松井、岡三、丸三、あかつき、極東、東洋、むさし
業績推移(単独)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2022.3 | 1,077 | 249 | 44.9 | ― |
2023.3 | 1,281 | 321 | 42.27 | ― |
2024.3(予) | 1,604 | 323 | 41.09 | ― |
※単位100万円、1株利益は円 |