TOP  NSJショートライブ  速報・市況  ☆[概況/大引け] 高値引け。電子部品・デバイス工業の生産増加を好感
速報・市況2023年11月30日

☆[概況/大引け] 高値引け。電子部品・デバイス工業の生産増加を好感

大引けの日経平均は165円高の3万3,486円、TOPIXは10ポイント高の2,374ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,014、下落銘柄数は591。出来高は23億6,681万株、売買代金は5兆5,792億円。
日経平均は4日ぶりに反発し本日の高値で取引を終えた。
中国国家統計局が発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回ったため、売られた場面もあったが、電機株が買われたため、後場は上昇に転じた。
取引開始前に発表された日本の10月の鉱工業生産は前月比1.0%増となり、2カ月連続で増加した。内訳では電子部品・デバイス工業が前月比6.6%増となり2カ月ぶりに増加した。IC(メモリなど)の生産が持ち直している。
これを受けて、東証ではアドバンテストや日立、NEC、TDK、太陽誘電などが買われた。
アドバンテストは29日の技術説明会でNBM(広帯域メモリー)用テスタの高い成長性見通しを示したことで買われた。
大真空は29日の決算説明会で、スマホ向け売上が足元で好転していることや、従来タイプと比較して、大幅な薄型化、小型化、高周波化などが可能な水晶部品に対して、海外メーカーから関心が示されていることが報告され大幅高となった。
TDK(6762)はモルガン・スタンレーMUFG証券が電子部品業界内でトップピック推奨と述べ、目標株価を引き上げた。シリコンを負極材に用いた高容量の二次電池はAI(人工知能)搭載の高付加価値のスマホへの採用が増えるだろうと予想している。
黒崎播磨はSMBC日興が新規「1」と発表したため大幅高。鉄鋼の製造で使われる耐火物を生産しているが、将来的なインドの粗鋼増産に伴って業績拡大の期待が高いことや、半導体市場回復によるセラミックス事業の改善を予想している。
反面、伊藤園は通期予想を上方修正したが、下期は下方修正なので売られた。

業種別上昇率上位は海運、証券、医薬品、電機、鉱業で、下落率上位は紙パルプ、サービス、水産農林、小売、繊維。(W)

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