光フードサービス(138A)が2月28日、東証グロースと名証ネクストに新規上場する。
名古屋を本拠に立ち呑み店をメインに、直営31店舗、業務委託8店舗、フランチャイズ15店舗を展開している。10坪(約33平方メートル)という小箱をうまく活用し、席数を限定しない立ち呑みスタイル。30~50歳代の単身サラリーマンを主要ターゲットとしており、気軽に入れる低価格で「365日いつでも気軽に立ち寄れる場」を掲げている。
コンパクトサイズのため出店ハードルが比較的低く、スピード展開が可能。坪数が少ないと家賃も抑えられる。メイン商材の串焼き(焼きとん)も、はやり廃りがなく、比較的調理が簡単な構成で厨房面積を減らして客席を増やせる。1坪当たりの収益を最大化させ、リスクを最小化させるモデルを実現している。
業態ブランドは焼きとん「大黒」、天ぷら・鮨の「魚椿」、横浜ラーメンの「金山家」、「焼肉デラックス」。このうち、主力の「大黒」は41店舗で、新鮮なブタや牛のもつを客の前で焼くスタイル。1本99円からとリーズナブル。複数の業態を展開することで、BSE(牛海綿状脳症)のような食材リスクへの回避策となっている。また、コロナ禍でアルコール業態が打撃を受けたことを踏まえ、「焼肉デラックス」を2021年からスタート。立ち呑みとは違う新しいターゲット層を取り込んでいく。
08年に名古屋市に大黒1号店を設立。その後、他のブランドを立ち上げるとともに、17年には東京1号店を開店した。現在では広島、仙台にも進出している。ドミナント戦略で既存エリアでも出店の余地はあるものの、今後はさらに新たな地域への出店を視野に入れている。
24年11月期の業績は売上高25億4,200万円(前期比14.3%増)、営業利益3億1,200万円(同19%増)を見込んでいる。(HS)
概要
●事業内容=立ち呑み居酒屋を中心とした飲食店の展開
●本社=名古屋市中村区則武1-10-6
●代表者=大谷光徳代表取締役社長
●設立=2009年12月
●上場前資本金=2,000万円
●発行済み株式数=99万2,000株(上場時)
●筆頭株主=株式会社エム・カンパニー(上場前62.5%)
●公募株式数=32万株
●売出株式数=オーバーアロットメントで4万8,000株
●仮条件=2月8日に決定
●ブックビル期間=2月9日から16日まで
●引受証券= 東海東京(主幹事)、SMBC日興、岡三、極東、楽天、水戸
業績推移(単独)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2022.11 | 1,684 | 133 | 93.57 | ― |
2023.11 | 2,225 | 255 | 299.17 | ― |
2024.11(予) | 2,542 | 292 | 222.23 | ― |
※単位100万円、1株利益は円 |