2月6日(火)のマーケット
2月5日の米国株式市場は反落。パウエルFRB議長が「幾分時間をかけ、インフレ率が持続的に2%に低下していることをデータで確認するのが賢明だ」とし、「この問題に慎重にアプローチしたい」と述べたため、早期利下げ観測が後退した。マクドナルドは10~12月期の売上高がアナリスト予想を下回ったことで売られた。化粧品メーカーのエスティローダーは減益決算だったが、収益力回復のために最大で約3000人を削減する事業再編計画も発表したことで買われた。NYダウは前日比274ドル(0.71%)安の38,380ドル。ナスダックではテスラやメタ・プラットフォームズは売られたが、エヌビディアはゴールドマン・サックスによる目標株価の引き上げで買われた。スーパー・マイクロ・コンピュータが大幅高。NASDAQ総合指数は前日比31ポイント(0.20%)安の15,597。S&P500指数は前日比15ポイント(0.32%)安の4,942。
FRB議長が3月利下げの可能性が低いと発言し米国株が反落したため、日経平均も反落した。トヨタの業績上方修正と三菱重工の1対10の株式分割を受けて、下げ幅を縮めたが、日銀総裁がETF買い入れについて、緩和見直し時に継続が適当か検討すると述べたため、日経平均は再び下向きとなった。米オンセミコンの決算とエヌビディアの目標株価増額効果で、アドバンテストなどの半導体関連は堅調。メガバンクと電力株が安く、三井不動産は反落。
スタンダード市場では、内海造船が通期予想を上方修正したが、1~3月期は赤字見通しとなるためストップ安となった。三菱ロジスネクストとフライングガーデンは通期業績予想を上方修正したが利食い売りに押された。アルメディオは2日連続ストップ高。焼津水化はTOB価格にサヤ寄せ。
グロース市場ではQPS研が反発し、売れるネット広告は大幅高が継続しストップ高。ドコモと共同コンテンツのピアズは3日続伸となり、パルコデジタルマーケティングの「エコテックサービス」に参画のビートレンドは2日連続ストップ高。アイリッジとsMedioは反落した。
チャート上では、下ヒゲを伴う陰線。3万6000円台の値固めとなったが、3日連続の陰線となり、5日移動平均線(3万6194円)を割り込んでの大引けとなった。
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注目記事 Pick up
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【新テーマは「保有株売却」】
日本証券新聞2月7日(水)紙面1面TOP記事掲載
三井不、豊田織、TBS…、高値更新も相次ぐ
三井不動産(8801・P)の5日の急伸劇が依然波紋を広げている。「米国のアクティビスト、エリオット・マネジメントが1兆円の自社株買い実施を求めた」との報に、直前のマイナス圏から11.8%高まで駆け上がったもの。6日はさすがに反落となったものの、時価総額3兆円台の大型株を瞬時に2ケタ上昇させるインパクトを持った材料ということになる。自社株買いの原資として保有OLC株の売却要求も受けていたとされ、OLCは1月安値顔合わせとなる続落。17日の実質最高値から11.4%安となった。
エリオットと言えば、アルゼンチン政府への勝訴で知られる剛腕ファンドで、2020年2月12日には、大株主浮上の報じられたSBGが11.8%高(一時14.2%高)となった経緯もある。そして実際に、同社が大株主となった大日本印刷が経営改革に動き、昨春6割高相場に発展したのはまだ記憶に新しい。
ここでは「保有株への売却要求」に焦点を当ててみたい。
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今日の市況概況
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2月6日(火)☆[概況/大引け]
日銀総裁がETF買い入れについて、緩和時に見直し検討と発言し、日経平均は再度下向きに
大引けの日経平均は193円安の3万6,160円、TOPIXは17ポイント安の2,539ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は385、下落銘柄数は1,233。出来高は19億1,158万株、売買代金は5兆274億円。
パウエルFRB議長が3月利下げの可能性は低いと発言したことを受けて米国株が反落した。
日経平均も反落したが、トヨタ(7203)が通期予想を上方修正し、三菱重工は1対10の株式分割を発表したことが好感され、下げ幅を縮めた。
ただ、植田日銀総裁がETF(上場投資信託)の買い入れについて、緩和見直し時に継続が適当か検討すると述べたため、日経平均は再度、下向きとなった。
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