グリーンモンスター(157A)が3月29日、グロースに新規上場する。
FX、株式投資、資産形成について、ゲーム感覚のデモトレードやシミュレーションを通して体験型で学習できるスマートフォン向けアプリの開発・運営を行っている。投資に関する知識不足や心理的不安がハードルになっている投資未経験の「投資家デビュー」を後押しするとともに、金融リテラシー学習ツールとして若年層にも広く利用される。
ユーザー向けには無料でアプリを提供。アプリを介して証券会社やFX会社の口座開設がなされた場合に、アフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP、成果報酬型広告の運用を代行する事業者)を介して成功報酬を得る。
具体的には、特定の証券会社・FX会社を掲載した記事を配信したり、口座比較と題して無条件で順位付けして紹介。各ページに設置した口座開設バナーなどをタップすると口座開設用ページに遷移する広告によって送客をすることでアフィリエイト報酬を得ている。
報酬単価は、広告主の獲得したい希望口座開設数、アプリユーザーによる口座開設率・入金率・収益額および相対的なEPC(広告1クリック当たり収益)などを考慮し、広告主およびASPとの協議により決定される。
マンガ・イラストで学べる入門向け学習コンテンツ、リアルタイムデータを利用したデモトレード機能を提供する「FXなび」や「株たす」、NISA(少額投資非課税制度)・iDeCo(個人型確定拠出年金)を中心とした長期積立投資による資産運用について学べる「トウシカ」をはじめ、全11のアプリを配信している。
ユーザーの約8割が投資未経験者。従来の座学型の金融教育に対して、「体験型」投資学習アプリというユニークなポジショニングを構築し、「投資に興味・関心はあるが、実際には投資経験がないユーザー」を広くとらえている。主に動画広告による流入でユーザーを獲得している。
証券会社・FX会社にとっては、同社アプリで投資学習を行ったユーザーの流入により、一般的なWeb検索やアフィリエイトからの流入と比較して投資に積極的な顧客を獲得することで、広告効果の向上が見込まれる。
ほか、連結子会社のFPコンサルティングでは、法人・個人向けに金融教育やライフプランニングの提案、住宅購入、相続対策のアドバイス等のファイナンシャルプランニングサービスを提供している。(SS)
概要
●事業内容=体験型投資学習支援事業
●本社=東京都渋谷区富ケ谷1-3-8
●代表者=小川亮代表取締役
●設立=2013年7月
●上場前資本金=3,190万円
●発行済み株式数=319万株(上場時)
●筆頭株主=小川亮(上場前46.76%)
●公募株式数=75万株
●売出株式数=25万株(ほかにオーバーアロットメントで15万株)
●仮条件=3月11日に決定
●ブックビル期間=3月13日から19日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、楽天、松井、マネックス、SMBC日興、SBI、岡三、極東
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2022.6 | 1,397 | 51 | 15.88 | ― |
2023.6 | 1,711 | 169 | 49.83 | ― |
2024.6(予) | 2,071 | 323 | 81.15 | 未定 |
※単位100万円、1株利益は円、22年6月期は単独決算 |