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IPO2024年4月16日

IPO社長会見 コロンビア・ワークス 10年後営業利益は20倍へ

コロンビア・ワークス(146A)が3月27日、スタンダードに上場した。初値は公開価格を13.4%上回る3,745円。上場当日の記者会見で中内準代表取締役=写真=が語った内容のポイントは次の通り。

不動産開発・運営事業を展開……当社で不動産開発事業を、子会社コロンビア・コミュニティで賃貸管理事業を、子会社コロンビアホテル&リゾーツでホテル運営サービスを営んでいる。さらに昨年、子会社コロンビア・アセットマネジメントを設立して不動産コンサルティング事業を開始しており、許認可を取得次第、アセットマネジメントを本格化させていく。

立地に応じて利用者目線で様々な物件を開発……「全ての人が自分の人生を楽しめる空間を作る」を目的に2013年に創業。社会改題の解決や多様なライフスタイルの提案などを開発コンセプトとし、建物とサービスが一体となった都市開発を推進。東京都を中心に時代の変遷に応じてオフィス、クリニック、ホテル、レジデンスなど様々な物件開発を行ってきた。当社が取り扱う10億円規模においてはレジデンス専門、ホテル専門、オフィス専門の不動産開発企業が多く、当社のように様々なアセットを企画・販売できる企業は少ない。業績は利用者ニーズ主体の物件開発と、豊富な仕入れ・販売ネットワークにより高位の売り上げ・利益成長率を実現している。今後はオフバランスや流動化を背景としたさらなる成長、AUM(運用資産)の拡大を目指していく。コロンビア・ワークスという社名には「コロンブスの仕事」の通り、これまでにない新たな発見・歩みをしようという意味を込めている。

今期計画は保守的……不動産開発サービスと、賃貸・ホテル運営・アセットマネジメントといった不動産運営サービスを展開。売り上げ比率は前期実績で不動産開発が94.8%、不動産運営が5.2%。不動産開発では自社開発型、ファンド型、ソリューション型の3類型で多様な収益獲得機会を実現している。自社開発型は投資実行から売り上げ実現まで約1年半から2年半かかる。自社のバランスシートを用いるため収益性の高い案件に厳選して取り組んでいる。ファンド型とソリューション型は投資実行から約半年から1年で売り上げを実現している。業績計画は期初時点で既に保有する土地建物のみをベースに策定。ファンド型、ソリューション型は期中仕入れ・期中販売が過去実績としてあるが、計画には織り込まず、バッファーとしている。なお、22年12月期での期中仕入れ・期中販売は売り上げで20億円分、23年12月期では12億円分だった。

企画を生かしたサービス付きマンション……トータルビューティーマンションでは健康意識増進に重点を置き、入居者が手軽に運動やセルフエステができる。周辺賃料と比較し18.5%高い賃料を獲得、稼働率も92%と高い。朝食付きマンションは高収入の単身者、共働きのDINKSの多いエリアで朝の時間を有効活用ニーズに応えるべく、朝食提供による多種多様な朝活支援が可能。賃料は周辺賃料に比べ12.1%高く、稼働率も95%と高い。

成長戦略……既存ビジネスの延長としては①1プロジェクト当たりの総投資額拡大②サービス付きマンション開発の促進③アセットタイプの多様化の促進――が挙げられる。また、コロナで見合わせていたホテル開発投資を今期から再開する。新たな取り組みとしてお伝えしたいのは、コロンビア・アセットマネジメントとの協業。当社の開発物件をパイプラインとすることで安定的な運営ができ、当社としても売却先が見込めることから、安定的な物件開発が可能となる。主力の不動産開発サービスのみならず、アセットマネジメントなどの不動産運営サービスの拡大により収益性拡大と資産効率良化を実現し、全ての人の人生の質を向上するまちづくりを社会に提供し続ける企業となるべく成長を遂げていきたい。

株主還元……創業から10年ちょっとが経過し、5月で11周年となる。この上場は次の10年に向けた第2創業期の出発と捉えている。投資家の皆さまのご期待に添えるように成長していきたい。株主還元は配当性向15~20%を目安に行う。当然、毎期利益を積み上げていきたいと考えており配当に反映させたい。経営指標ではROA(総資産利益率)を重点指標としており、8%程度を維持しつつ高めていきたい。アセットタイプ別売り上げ構成比は、コロナの影響で前23年12月期は全て住宅だが、19年12月期は住宅が半分、残りはそれ以外のアセットだった。ホテル開発などにより19年12月期の形に戻していきたい。不動産運営サービスの売り上げ構成比は現在の5%から将来的には20%程度としたい。

現状に満足しておらず不甲斐なささえ感じる……35歳で起業すると決めて明和地所に入りオリックスに移った。リーマン・ショックを経験し、いろいろあり37歳で起業した。この10年間で大きく成長したという人もいるが、私の感覚ではまだまだ全然大きくなれていない。自分たちでバランスシートをコントロールしながら開発すると、これぐらいの成長だったというところ。“宮使い”の時はもっと大きな“数字”になっていたものですから、不甲斐ない結果に終わっているというのが正直な感想。10年後のイメージは、自社だけでなくアセットマネジメントで抱えるSPC(特別目的会社)のアセットを含めてAUMで1兆円ぐらいにもっていきたい。なぜそう思うのかというと、リーマン・ショック時に大きいとつぶれないということを強く実感。(リーマン・ショックのような危機時も)金融機関にご支援いただけるところまでこの10年でもっていきたい。10年後営業利益は今の20倍程度の水準をイメージしている。(Q)

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