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IPO2024年5月22日

新規上場紹介 タウンズ 6月20日 スタンダード コロナなど感染症迅速診断薬大手

タウンズ(197A)が6月20日、スタンダードに新規上場する。

1987年の創業以来、感染症POCT(被験者の傍らで医療従事者が行う検査)分野で世界に向けて高品質な製品を提供してきた。様々な分析技術を応用した体外診断用医薬品と研究試薬を製造、販売。病院や開業医だけでなく、WHO(世界保健機関)などの国際機関、研究機関、バイオベンチャー企業などにも提供している。抗原抗体反応を利用するイムノクロマト法により、特別な装置を必要とせずに、患者のそばで迅速な診断が可能となっている。

2000年ごろからインフルエンザ向け感染症臨床検査のための迅速診断キットを主体としつつ、アデノウイルス、溶連菌など各種ウイルス、病原菌の対応キットを拡充。20年10月には新型コロナウイルス抗原検査キットの製造販売承認を得て販売を開始するなど感染症迅速診断薬の国内リーディング企業。今6月期は新型コロナ関連製品の売り上げ依存度が5割以上を占めている。また、インフルエンザも流行したことから、インフルエンザと新型コロナの同時検査(コンボキット)需要が強まった。

強みは高い製品競争力、再現性のある開発を可能にする強固な開発体制、効率的な販売体制の3点。長い歴史と経験豊富な研究員が牽引し、独自技術のナノテクノロジー白金-金コロイドを採用。販売面では塩野義製薬(4507・P)と協力している。

今後、慢性疾患や疾患罹患前後の検査など事業領域を拡大するほか、ラボレベルの検査をPOCTで実現するデジタルイムノアッセイ技術による高度な検査拡大、ホームテストによるヘルスケアや検査センターによる独自の検査サービス展開で成長を図る。

24年6月期の業績は売上高175億5,300万円(前期比12%増)、営業利益78億9,100万円(同58.9%増)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=体外診断用医薬品、研究用試薬などの開発、製造および販売事業
●本社=静岡県伊豆の国市神島761-1(最寄りの連絡場所は静岡県駿東郡清水町堂庭245-1)
●代表者=野中雅貴代表取締役社長
●設立=2016年4月
●上場前資本金=2億円
●発行済み株式数=1億株(上場時)
●筆頭株主=citic capital japan partners iii L.P(上場前55.26%)
●売出株式数=2,109万株(ほかにオーバーアロットメントで316万3,500株)
●仮条件=6月4日に決定
●ブックビル期間=6月5日から11日まで
●引受証券=大和、三菱UFJモルガン・スタンレー、モルガン・スタンレーMUFG(共同主幹事)、みずほ、SMBC日興、野村、SBI、静銀ティーエム、FFG、アイザワ、岩井コスモ、極東、東海東京、東洋、丸三、松井、マネックス、楽天

業績推移(単独)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2022.6 17,456 11,210 44.81 28
2023.6 15,673 4,953 30.35 9
2024.6(予) 17,553 7,741 55.51 27.75
※単位100万円、1株利益・配当は円

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