前引けの日経平均は296円高の3万8,913円、TOPIXは10ポイント高の2,747ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は814、下落銘柄数は766。出来高は8億120万株、売買代金は2兆2,836億円。
米国のエヌビディアの第1四半期決算と第2四半期の見通しが共にアナリスト予想を超過し、株式分割と増配も発表した。
時間外取引でエヌビディアが買われ、東証でもレーザーテックやディスコなど半導体関連が物色された。
日経平均は取引開始早々に321円高の3万8,938円を付けた後、伸び悩んだが、日銀による国債買いオペが減額されなかったことをきっかけに朝方の高値に接近した。
エヌビディアは、生成AIの開発・展開はクラウド事業者からスタートしたが、今やインターネット企業、企業、政府、自動車・ヘルスケア分野にも拡大しており、数十億ドル規模の市場がいくつも生み出されていると指摘し、AIに対応した新しいタイプのデータセンター(AIファクトリー)の構築が複数年にわたって続いていくとの見方を示した。
AI関連の成長期待からソフトバンクグループも買われた。
帝人(3401)は株主総会資料で、オアシス・ジャパン・ストラテジック・ファンドが2.49%を保有する第7位株主となっていることが判明した。オアシスマネジメントは、ツルハに投資してドラッグストアの業界再編に貢献した他、花王に投資して経営改革を要求した経緯があるため、帝人に対しても株主価値向上策の働き掛けを行うのではないかという期待が意識され、株価は急騰した。
一方、ENEOSや住友鉱山が売られ、タカラバイオが下落した。
業種別上昇率上位は繊維、精密、電機、機械、金属で、下落率上位は石油、非鉄、鉱業、不動産、卸売。(W)