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コラム2024年7月5日

【本日のマーケット】7月5日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

7月5日(金)のマーケット                                                                   

7月4日の米国株式市場は独立記念日の祝日で休場。

プライム市場は、売り方の買い戻しによる踏み上げで日経平均は4万1000円乗せとなったが、米雇用統計の発表を控えもちあい。ディスコは第1四半期売り上げが物足りず下落。海運が反落。一方、川重は潜水艦建造企業が少ないため防衛省向けの悪影響は小さいという見立てで反発。KOKUSAI ELECは野村証券が半導体経済安全保障のレポートで注目し大幅高。三越伊勢丹は中期計画の前倒し達成期待で急騰。ユーグレナは藻類の品種改良によるバイオ燃料原料収量増を好感。

スタンダード市場では、シンワワイズが子会社の不適切会計処理で決算発表を延期したため大幅安となった。AIメカテックが反落した。ダイドーリミテッドは大幅増配を発表しストップ高。サイバーセキュリティー関連のアズジェントはストップ高。ドーンはAI関連との資本業務提携で高い。

グロース市場では、水産庁がウナギ完全養殖に向けた稚魚の生産コストの低下で前進を見せたことを受け、うな丼チェーンを運営しているG-FACTORYがストップ高。ジェイドグループは子会社のマガシークの業績改善で高い。リカバリーとバリューCは反落し、リグアは3日続落。

日足チャート上では、各移動平均線を上方にブレイクし上値追いの状態。3月22日の高値を抜き、4万1000円台まで上値を伸ばした。ボリンジャーバンドのプラス3シグマにタッチし、これに沿う様にバンドウォークの形状となった。週足では3本連続の陽線が示現し、極めて強いチャート形状。今まで頭を抑えていた13週移動平均線をブレイクしたことで、サポートラインとして機能した。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。7月4日は米国の独立記念日。米国に暮らす人々にとって特別の日であることは疑いの余地はありません。今年に限って言えば、この日は日本でも同じようにきわめて重要な日となりました。

この日、TOPIXが史上最高値を更新しました。34年ぶりの高値更新です。

今週は出遅れ株を順番に物色する循環的な買いが目立ちました。7月1日の月曜日は高島屋(8233)に代表される百貨店株と川崎汽船(9107)の海運株、翌火曜日は三菱重工業(7011)、NEC(6701)の防衛関連株と丸紅(8002)のような総合商社。

水曜日はTDK(6762)、村田製作所(6981)の電子部品株、木曜日は住友金属鉱山(5713)や日本製鉄(5401)の非鉄、鉄鋼株と日産自動車(7201)、スバル(7270)の自動車株。ソフトバンクグループ(9984)も史上最高値まで買い進まれました。

先週から上昇を開始した今回の上昇ラウンドに乗り遅れてしまった投資家が、少しでも遅れを取り返そうとして出遅れ銘柄を物色しているように見えます。

今後はますます出遅れ株に対する循環物色が強まることでしょう。夏相場がはじまったばかりですが、保ち合い期間が長かった分だけ、東京市場の上昇力はもう一段弾みがつくように思います。

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注目記事 Pick up
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【「PER」で読む上昇相場の持続性】
日本証券新聞7月8日(月)紙面1面TOP記事掲載 

カギを握るは今月下旬、4~6月期決算か

TOPIX「34年7カ月ぶり最高値」から一夜明けた5日の東京市場。前夜の米国市場休場や選挙控えもあって様子見気分強まるなか小反落となったが、これは定石通り。とはいえ、市場では目先警戒論を唱える声も高まりつつある。

今春来、慎重派に転じたマネックス証券の広木隆氏は4日付レポートで「政治リスクを考慮し、利益確定・ヘッジ売りを検討」「買い戻すチャンスは夏場から秋にかけて、まだいくらでもあると思う」とした。大和証券の木野内栄治氏も5日付で「米株休場明けに堅調であっても、日本株は軟調な季節に」と指摘。週明け8、10日にETF分配金捻出売りに伴う波乱を読む声が高まるなか、「週後半の小反発が利食い場と思う」などとしている。フシどころを上放れてきた勢いと、夏枯れが恒例の季節性のいずれを重視すべきか。その1つの手掛かりとして、ここでは、日本経済新聞社が毎日公表している「日経平均PER」とその数値から逆算して求める「日経平均1株利益」に注目してみたい。

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今日の市況概況
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7月5日(金)☆[概況/大引け] 

保ち合い。ディスコと海運が売られ、川重は反発。KOKUSAI ELECが急騰。三越伊勢丹が高い

大引けの日経平均は1円安の4万912円、TOPIXは14ポイント安の2,884ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は303、下落銘柄数は1,315。出来高は16億3,561万株、売買代金は4兆288億円。
売り方の買戻しによる踏み上げで寄り付きから4万1,000円乗せとなったが、米国雇用統計の発表を控え保ち合いに。

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