8月6日(火)のマーケット
8月5日の米国株式市場は大幅続落。NYダウは一時1,237ドル安となった。日本株の暴落を受けて、リスク資産圧縮の動きが強まった。NY証券取引所ではイーライリリーやバークシャー、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェースが売買代金上位で買われ、株安による消費の冷え込みが警戒され、ビザとマスターカードも売られた。NYダウは前日比1,033ドル(2.60%)安の38,703ドル。ナスダックでは、エヌビディアは次期人工知能(AI)半導体が設計上の不備で遅れることをマイクロソフト側に通知したと報じられ、売られた。3カ月以上遅れる可能性があるという。NASDAQ総合指数は前日比576ポイント(3.43%)安の16,200。S&P500指数は前日比160ポイント(3.00%)安の5,186。
日経平均は急反発したが、3万5000円手前では頭打ちとなった。全面高で海運やノンバンク、ゴム、精密、保険、輸送用機器が上昇率上位となったが、メガバンクは伸び悩み、中でも三井住友は朝方の反発が続かなかった。東京エレクやレーザーテック、三菱重工が急反発。キッコーマンとオリックスは決算発表を受けてストップ高。一方、川崎重工は通期予想の据え置きで売られた。味の素は第1四半期決算がアナリスト予想を下回ったため下落した。
スタンダード市場では、AI関連のPKSHAと船舶用エンジンのジャパンエンジンが急反発し、コメ兵は月次売上高が好感された。綜研化学は上期予想の上方修正で値を飛ばした。自動車部品のGMBがストップ高。一方、住信SBIネット銀は下落した。ウッドフレンズは安値更新。
グロース市場では、GENDAやサンバイオ、セルシードがストップ高となり、直近新規公開株のタイミーが売買代金上位で大幅高。その他、コーディアや調整が続いていたポストプライムがストップ高。半面、ペルセウスは売られ、TWOSTONEはストップ安。オキサイドも大幅安。
チャート上では、過去最大幅となる上昇となり、大陽線を示現。昨日の大陰線の中に包まれる「はらみ足」。酒田五法では、変化の前提なりとされる。25日移動平均線からの下方離率はまだ11%超となっており売られ過ぎ水準。パニック売りは一巡したと思われるが、出来高は34億株、売買代金は7兆7500億円と大商いが続いている。
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【日経平均 買い戻しに急反発】
日本証券新聞8月7日(水)紙面1面TOP記事掲載
上昇幅 3,217円、歴代1位 短期はなお警戒 長期は強気
6日の東京株式市場は一転、買い戻しが先行した。日経平均株価は前日比3,217.04円高の3万4,675.46円となり、上昇幅では1990年10月2日の2,676.55円(13.24%高)を抜き、歴代1位。上昇率でも10.22%と2008年10月30日の9.96%を抜き、歴代4位。
日経平均は5日までの3営業日で7,643円、19.5%の下落となっていた。この日は東京エレクトロン(8035・P)、アドバンテスト(6857・P)などの半導体製造装置関連、東京海上(8766・P)、MS&AD(8725・P)など損保セクター、ホンダ(7267・P)、トヨタ(7203・P)、スズキ(7269・P)、日立製作所(6501・P)、NEC(6701・P)など主力株が10~18%の大幅上昇となった。東証プライム1,642銘柄のうち約96%が上昇、前日と真逆の相場展開。
波乱相場を受け、証券各社が緊急レポートを出しているが、おおむね共通するのは「短期ではなお警戒」「長期的には質の高い銘柄を中心に強気」というものだ。売られ過ぎの水準にある良質な銘柄を長期の視点で地道に仕込むという、基本的な投資戦略が推奨されている。
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今日の市況概況
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8月6日(火)☆[概況/大引け]
全面高だが、3万5,000円手前では上値が抑制された。JPモルガン証券では「心許ないリバウンド」と予想
大引けの日経平均は3,217円高の3万4,675円、TOPIXは207ポイント高の2,434ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,576、下落銘柄数は64。出来高は34億8,088万株、売買代金は7兆7,500億円。
日経平均は前日の4,451円安に対して、本日は一時3,453円高(77%の修復)となったが、3万5,000円手前では上値が抑制された。
ただ、終値での上昇幅の3,217円は過去最大の上げ幅。これまでで上げ幅が最も大きかったのは、1990年10月2日の2,676円高で、この時は前日に日経平均が一時2万円割れとなったことを受けて、買いが入った。
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