8月21日(水)のマーケット
8月20日の米国株式市場は小反落。21日に労働統計局が、2023年3月~24年3月までの雇用者数の改定値(速報値)を発表するが、雇用者数は大幅に下方修正されると警戒されている。なお、確定値は来年初めに公表される。その他、8月21日には、7月30日から31日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨も公表されるため、株式市場は手控えムードとなった。バンク・オブ・アメリカは、ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが追加売却したことが判明し下落した。ボーイングは開発中の大型ジェット旅客機「777X」の飛行試験を一時停止したことで売られた。エンジン部品に亀裂がないか点検を行うため。一方、イーライリリーは注射タイプの肥満症治療薬「ゼップバウンド」を服用した患者が糖尿病になるリスクが94%低いことが3年に及ぶ試験で分かったと発表したため買われた。NYダウは前日比61ドル(0.15%)安の40,834ドル。ナスダックではエヌビディアとインテル(NYダウ採用)が反落。サイバーセキュリティー大手パロアルトネットワークスは、5~7月期の売上高がアナリスト予想を上回ったことで買われた。動画配信サービスのネットフリックスは、広告の先行販売契約が前年比で150%余り増加したことを発表し、約3年ぶりに上場来高値を更新した。NASDAQ総合指数は前日比59ポイント(0.33%)安の17,816。S&P500指数は前日比11ポイント(0.20%)安の5,597。
米国で年度の雇用者数の大幅下方修正観測が警戒され、日経平均は朝方457円安となったが、後場は下げ幅を縮めた。レーザーテックなどの半導体関連が売られ、ダイキン工業は大和証券による格下げが響いた。中国の海南省の統計を受けて資生堂が売られた。コロワイドは増資の発表で大幅安。一方、セブン&アイは反発した。さくらインターネットが続伸。中国が地方政府に売れ残り住宅購入で特別債発行容認もと報じられ、宮越HDは大幅高となった。
スタンダード市場では、Abalanceが11日ぶりに反落。ジャパンエンジンは4日続落。ぷらっとホームは反発し、ITホールディングスと業務提携のピアラが再び買われた。YEデジタルは業績予想と配当予想を増額し大幅高。フィットイージーは会員数の大幅な伸びが継続していることで高い。
グロース市場では、タイミーやQPS研究所、アストロスケール、ジーニーが反落。セルシードは3日続伸。PSSが反発。中村超硬は2025年度にも多孔質構造材料のゼオライトの量産を始めると報じられ上昇。ステラファーマはBNCT用ホウ素薬剤のオーファンドラッグ指定申請で年初来高値。
チャート上では、上下に短いヒゲを伴う陽線。25日移動平均線(3万7490円)上での推移となり、3万8000円にタッチするも大引けでは維持できず。3万8000円が上値抵抗として意識されてきた。
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【引き続き円高に警戒 内需系 好業績 ディフェンシブ 注目】
日本証券新聞8月22日(木)紙面1面TOP記事掲載
国内景気は堅調 賃金上昇で消費にも期待
21日の東京株式市場では日経平均株価が前日比で一時400円を超える下げを見せるなど、軟調に推移した。前日の米国市場では利益確定売りが先行、NYダウが6日ぶり、ナスダック総合数、S&P500が9日ぶりに反落するなど、米国株の上昇一服も上値を抑える要因となった。
日経平均は16日に3万8,000円台を回復したが、価格帯別の累積出来高から見て、戻り売りに上値が重くなる水準に到達。ここを抜けるには一定程度の日柄と出来高が必要とみられ、しばらくは上値が重くなりそうだ。こうした需給面での要因に加え、ドル円相場の大幅な変動がなかなか収まらないことも、手控え要因になっている。
東京株式市場が暴落した5日には1ドル=141円60銭台まで円高・ドル安が進んだが16日には149円30銭台と150円台をうかがう展開に。21日は144円台を付けるなど、変動率の高い相場が続いている。
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今日の市況概況
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8月21日(水)☆[概況/大引け]
後場は下げ幅を縮小。ダイキンは格下げで安い。セブン&アイはアナリストによる買収提示額の試算で買われた
大引けの日経平均は111円安の3万7,951円、TOPIXは5ポイント安の2,664ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は480、下落銘柄数は1,116。出来高は13億9,045万株、売買代金は3兆4,629億円。
米国で年度の雇用者数の大幅下方修正観測が警戒され、日経平均は朝方457円安となったが、後場は下げ幅を縮めた。
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