10月1日(火)のマーケット
パウエルFRB議長が9月30日に全米企業エコノミスト協会の年次会合で講演し、「経済がおおむね予想通り進展すれば、政策は時間とともにより中立的なスタンスへと移行する」「FRBは急激な利下げを急いでおらず、データに基づいて判断する」と発言した。これを受けて、NYダウは一時383ドル安となったが、月末のポジション調整の買いが入り、終盤戻した。ボーイングは賃金の労使交渉が中断し、次回以降の交渉日程が未定としたため、ストライキが長引くという懸念から売られた。NYダウは前日比17ドル(0.04%)高の42,330ドル。ナスダックではアップルがオープンAIへの投資を取りやめたと報じられた。株価が上昇したのは、JPモルガンが最新の「iPhone」のリードタイム(発注から納品までにかかる時間)からは、初期に見られた「Pro」モデルの需要低迷が「修正され始めている」ことが示唆されると報告したことが注目された模様。NASDAQ総合指数は前日比69ポイント(0.38%)高の18,189。S&P500指数は前日比24ポイント(0.42%)高の5,762。
FRB議長が急激な利下げを急いでいないと発言したためドルが買われ円安となり日経平均は反発。イスラエルがレバノンへ地上侵攻開始したため、防衛関連が物色された。ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが円建て社債発行準備と報じられ、日本の商社株を買い増すことも期待された。商社株はバークシャーが保有上限と述べていた9.9%に近いため、他の銘柄に振り向けるという期待も抱かれた。半面、防災関連は反落した。
スタンダード市場では、環境省が福岡のドーム球場の屋根にペロブスカイト太陽電池の設置を支援することを受けて、伊勢化学が急騰した。防災関連の技研HDは続伸。日本アビオニクスは防衛関連として急騰。ASTIは業績下方修正と減配に対する売りが続いた。AIメカテックが続落。
グロース市場では、GENDAとサンバイオ、アストロスケール、GNIはTOPIXに採用される可能性のある銘柄として物色された。イタミアートとイシンは2日連続ストップ高。ペルセウスがストップ高。フューチャーリンクとBuySellは大幅反落し、インテグループは大幅続落。
チャート上では、昨日の陰線の中に陽線が包まれる「陰の陽」はらみが示現。酒田五法の中では「変化の前提」とされており、相場転換のサインとなるか期待される。ジリ高の展開となり、5日移動平均線(3万8639円)を回復して大引けを迎えた。
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注目記事 Pick up
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【米株、最高値からもう一段高へ】
日本証券新聞10月2日(水)紙面1面TOP記事掲載
東海東京インテリジェンス・ラボ 長田清英氏 ソフトランディングで企業も大幅増益
石破ショックの反動や円高の一服で大幅反発となった日経平均株価。終値は732円高の3万8,651円だが、7月11日に付けた最高値の4万2,224円まではまだ遠い。一方、米国市場はニューヨークダウもS&P500も連日のように最高値を更新している。
米国市場の好調はどこまで続くのか。東海東京インテリジェンス・ラボの長田清英・執行役員チーフストラテジストはこのほど開いたメディア向け勉強会で、米株の上昇トレンドは継続し、現在5,700ポイント台のS&P500は7,000ポイントまで行く可能性があると分析した。
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今日の市況概況
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10月1日(火)☆[概況/大引け]
反発。イスラエルの地上侵攻で防衛関連が買われた。商社が高い。防災関連は反落
大引けの日経平均は732円高の3万8,651円、TOPIXは44ポイント高の2,690ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,274、下落銘柄数は331。出来高は19億6,258万株、売買代金は4兆1,843億円。
パウエルFRB議長が講演しで「FRBは急激な利下げを急いでおらず、データに基づいて判断する」と発言したため、ドルが買われ、円安となったため日経平均は反発した。
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