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IPO2024年10月8日

新規上場紹介 Sapeet(サピート) 10月29日 グロース 身体分析技術を生かした接客・営業DX

Sapeet(269A)が10月29日、グロースに新規上場する。

PKSHA Technology(3993・P)の子会社で、生成AIやAI身体分析技術を生かした接客・営業DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する東京大学発のスタートアップ企業。ヘルスケア、小売業界向けに販売促進からシステム開発・運用を支援している。

AIと3Dに関する技術を強みとしており、AIに関する技術分野としては主に画像認識、自然言語処理、機械学習・深層学習が中心。直近ではLLM(大規模言語モデル)生成AIの活用も進めている。これらの技術と各領域の専門家ナレッジを組み合わせた「Expert AI」を中核として、顧客企業のニーズに合わせたプロダクト開発・プロダクト開発支援・コンサルティングなどを行うAIソリューション、自社で開発したプロダクトをSaaS型で提供するAIプロダクトの提供を行っている。

業務の効率化を主な目的としたAIは多数存在するが、同社では利益の創出に直結するコア業務の価値をさらに増幅・拡張するものをExpert AIと定義づけている。これまでにウェルネス領域の専門家(理学療法士、整形外科医、柔道整復師)、セールス領域の専門家(コンサルタント)などとの協同によるExpert AIのサービス提供を行ってきた。AIソリューション、AIプロダクトのいずれも、このExpert AIを技術の源泉としている。

AIソリューションは、顧客企業の提案・課題整理から保守運用・ライセンス提供まで一気通貫でのAIソリューションの提供が可能。同社が保有する技術をもとにしたアルゴリズムモジュールを顧客ごとの要件に合わせてサービスとして提供するもので、主にAI身体分析アルゴリズムやコミュニケーションアルゴリズムを営業や接客などの場面で活用できるようにする。これまでに、アパレル業界向けに体型推定技術の提供、寝具業界向けに購買促進につながるソリューション、宝飾品販売事業者向けにAIロールプレイングなどといった事例がある。

AIプロダクトでは、接客・商談現場における“バラつき”を解消し、客とのコミュニケーションのAI・DX化を実現するクラウドサービスを「カルティ」ブランドで主にSaaSにより提供している。現在リリースされている主なサービスは、姿勢・歩行分析の「シセイカルテ」、顧客情報を電子カルテのように記録する「マルチカルテ」、商談支援ツール「カルティセールス」、接客支援システム「カルティチャット」の4つ。このうち「シセイカルテ」の売上高・アカウントがAIプロダクト全体の8割程度を占める。(SS)

概要

●事業内容=Expert AIを活用したAIプロダクトおよびAIソリューションの提供
●本社=東京都港区芝5-13-18
●代表者=築山英治代表取締役社長
●設立=2016年3月
●上場前資本金=2億3,285万円
●発行済み株式数=152万8,700株(上場時)
●筆頭株主=PKSHA Technology(上場前49.49%)
●公募株式数=14万株
●売出株式数=18万3,000株(ほかオーバーアロットメントで4万8,400株)
●仮条件=10月10日に決定
●ブックビル期間=10月11日から10月18日
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、三菱UFJモルガン・スタンレー、岩井コスモ、SBI、岡三、楽天、あかつき、松井、マネックス、水戸

業績推移(単独)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2022.9 300 ▼89
2023.9 421 ▼147
2024.9(予) 624 ▼64
※単位100万円、▼は損失

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