大引けの日経平均は157円安の3万9,376円、TOPIXは1ポイント高の2,741ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は800、下落銘柄数は785。出来高は24億6,006万株、売買代金は5兆158億円。
米国で共和党が下院でも過半数を維持することが確実になったと報じられ、トランプ次期大統領が掲げる減税や規制緩和が推進しやすくなるという見方で、日経平均は一時、333円高の3万9,866円まで買われた。
こうした中でも、アドバンテストや東京エレクトロンなどの半導体関連は、米商務省がTSMCに対して、人工知能(AI)などに使用する先端半導体の中国企業への出荷停止を命じたことを受けて、下落していた。
そして、トランプ次期大統領が国務長官に対中強硬派のマルコ・ルビオ上院議員を指名する見通しだと報じられたため、アドバンテストや東京エレクトロンは更に一段安となり、後場の日経平均は一時、395円安の3万9,137円となった。
議会の「ねじれ」は政策遂行の障壁となるが、上下両院の支配に加えて、閣僚が対中強硬派で固められるとトランプ政権の暴走に歯止めが利かなくなると警戒された。
ヤクルトは通期営業利益予想を減益に下方修正したことで売られた。
DOWAは通期の営業利益予想を上方修正したが、下期の営業利益見通しは下方修正したため、下落した。
一方、日産自動車(7201)が急騰。半期報告書で、サンテラ(ケイマン)リミテッド アズ トラスティ オブ イーシーエム マスター ファンドが大株主に登場した。サンテラ(ケイマン)リミテッドはエフィッシモキャピタルのファンドの受託者となっているため、思惑を集めた。
米国でパワー半導体のファブレス企業のモノリシック・パワー・システムズが11日に大幅安となった。エヌビディアの次世代半導体「ブラックウェル」向けに供給するパワーモジュールの一部に潜在的な欠陥があるとの懸念が一部アナリストから指摘されたことが要因。これを受けて、ルネサスエレクトロニクスは市場シェア拡大期待で買われた。
清水建設は業績予想の上方修正と増配、自社株買いを発表し急騰した。
業種別下落率上位は電機、石油、医薬品、繊維、化学は、上昇率上位は輸送用機器、ゴム、建設、サービス、鉱業。(W)