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IPO2024年11月28日

新規上場紹介 アルピコHD 12月25日 スタンダード 長野県でスーパー、鉄道など展開

アルピコHD(297A)が12月25日、スタンダードに新規上場する。

長野県を中心に、スーパー、バス、鉄道、ホテル、不動産など幅広く展開。持ち株会社、子会社10社、関連会社1社でグループをつくる。

流通事業は長野県内で食品スーパー「デリシア」51店舗と「業務スーパー・ユーパレット」9店舗を展開。長野県内トップクラスの店舗網を有している。「デリシア」は上質なスーパーマーケットをコンセプトに、低価格路線から一線を画し、品ぞろえや顧客の利便性で付加価値を重視している。「ユーパレット」は高品質・低価格の大容量の業務用商品を扱う。2つの異なる店舗フォーマットで、客層や商圏に合わせた店舗展開を行っている。

このほか、移動スーパーや宅配サービス、フードサービス事業として、モスバーガー、タリーズコーヒーを県内でフランチャイズ展開。2022年に同県安曇野市のマック・ドラッグを傘下に置き、医薬品販売事業も始めた。

運輸事業のうち、バス事業は長野、東京、大阪に営業所を構え、高速バス、観光路線バス、一般路線バス、貸切バスの業務を行っている。高速バス事業は東京・新宿と長野県を結ぶ路線が主力。鉄道事業は同県松本市内を走るアルピコ交通上高地線14.4キロ。タクシー事業は松本、長野など県内4拠点で展開、売り上げシェアは県内トップクラス。

観光事業はホテル6施設、高速道路のサービスエリア、ゴルフ場、キャンプ場、旅行会社などを運営。国内旅行客のみならず、需要が拡大しているインバウンド客にも注力している。このほかの事業として、不動産賃貸、別荘分譲地管理、保険代理店なども手掛けている。

「持続的な地域の発展に貢献している企業グループ」をありたい姿として掲げ、中期的にはM&Aの推進や事業エリアの深耕・拡大、新規事業創出などで成長を加速していく。

25年3月期の業績は営業収益1,023億円(前期比2.7%増)、経常利益25億円(同17.8%増)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=小売、運輸、観光の各事業を中心とした企業グループの企画、管理および運営
●本社=長野県松本市井川城2-1-1
●代表者=佐藤裕一代表取締役社長
●設立=2008年5月
●上場前資本金=3億3,846万5,000円
●発行済み株式数=普通株式7,111万3,460株、種類株式B 288万6,000株(上場時) ※上場する株式は普通株式のみ
●筆頭株主=サンリン株式会社(上場前10.11%)
●公募株式数=1,100万株
●売出株式数=142万8,500株(ほかにオーバーアロットメントで186万4,200株)
●仮条件=12月5日に決定
●ブックビル期間=12月9日から13日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、野村、八十二、長野、大和、三菱UFJモルガン・スタンレー

業績推移(連結)

営業収益 経常利益 1株利益 配当
2023.3 92,637 527 0.25 3
2024.3 99,620 2,123 14.12 3
2025.3(予) 102,300 2,500 26.05 3
※単位100万円、1株利益・配当は円

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